新「ミケーレの蒼き仮面」第五章209
「妖精というより、
このメンマが犯人じゃないのか?
だから、
未来で普段おとなしい乳女ニューがあんな恐い顔して、
メンマをぶったたいてるじゃないのか?」
と、
ラーメンが本気で思っているように言うと、
「いえ、
このギョウザも怪しいですよ。
おい、おまえら、何で嘘言った!」
ペーの方は、
メンマとギョウザが歴史を狂わせたのだと思い込んでいるのか、
ギョウザの頭を何度もぶったたきながら、
よく見ると、悔し涙なのか、その醜い目には涙が浮かんでいた。
すると、
ずっと黙っていたチェリーが、
「ペーさん、ニューさん、ご自分たちの水晶も覗いていただけませんか?」
と、
何か思いついたのか、珍しく自分の思っていることを口にすると、
パティが、
「同じ光景が映るのかなあ?
違っていたら、面白いねえ」
とぼそっと言うと、
ウトーも、
「そういえば、そうだねえ。
違っていたら、水晶自体インチキなのかもねえ」
と、
本気で怒っているペーやニューを怒らせるようなことを笑いながら言ったのだったが、
ぺーやニューはウトーたちには怒れないので、
「ギョウザーーー!
てめえのせいで、詐欺師扱いだぞ!」
「メンマーーー!
こうなったら、どうにかしてでも、無実を証明してから昇天するからね」
と、
妖精2体が大声を張り上げた後、
それぞれ水晶を取り出したのだった。
(続く)