「そして3人しかいなくなった?」58及び59
たけるは答えに詰まった。
「あのー、お二人とも、
そんなに恐い顔しないでください」
タケが、
二人の少し険悪なムードを感じ、
造り笑顔でそう言った。
「わりい!
今はそんなこと考えるのやめよう」
みつるが先にそう言って、
頭を下げると、
「俺も少しムキになって悪かった。
たった3人しかいないんだ。
仲良くやろう」
と、
たけるも
頭を掻きながらそう苦笑いした。
「とにかく、
これから何が起きるかはわからないが、
3人でがんばろう」
「はい」
「うん」
みつるの言葉に
タケもたけるも頷くと、
3人はまた町の中をゆっくりと歩き出した。
しかし、
例の巨大ディスプレイ以外に変わったところはなかった。
一緒に歩いたタケも、
特に驚きの声をあげる場所はなかった。
「ねえ、
タケさんの世界もこんな感じなの?」とみつるが訊くと、
「はい。似てます」
とだけ答えた。
「そうかあ?
やっぱり、似たような異世界というのは存在するんだなあ」
たけるがタケの答えを聞いて、
そうつぶやいた。
たけるはここが地球だ、
と確信しているようだったが、
みつるは、
ここが地球ではない、
という自分の考えを捨ててはいなかった。
「タケさん、犬ってわかる?」
と、
みつるは思いつきでそう言ってみた。
「はい。えーと?」
タケは周りを見回したが、
もちろん、
犬どころか虫1匹いなかった。
「いませんねえ」
タケはそれだけ言うと、
すこしがっかりしたような顔をした。
「タケさん、犬好きなの?」
「はい」
「そうだ!
本屋に行けば、犬の本があるよ」
たけるはそう言うと、
「そうですね」
と、
タケはそう言って、
少し嬉しそうな顔をした。
「じゃあ、本屋にでも行くか」
みつるがそう言うと、
3人は本屋に向かったのだった。
(続く)
たけるは答えに詰まった。
「あのー、お二人とも、
そんなに恐い顔しないでください」
タケが、
二人の少し険悪なムードを感じ、
造り笑顔でそう言った。
「わりい!
今はそんなこと考えるのやめよう」
みつるが先にそう言って、
頭を下げると、
「俺も少しムキになって悪かった。
たった3人しかいないんだ。
仲良くやろう」
と、
たけるも
頭を掻きながらそう苦笑いした。
「とにかく、
これから何が起きるかはわからないが、
3人でがんばろう」
「はい」
「うん」
みつるの言葉に
タケもたけるも頷くと、
3人はまた町の中をゆっくりと歩き出した。
しかし、
例の巨大ディスプレイ以外に変わったところはなかった。
一緒に歩いたタケも、
特に驚きの声をあげる場所はなかった。
「ねえ、
タケさんの世界もこんな感じなの?」とみつるが訊くと、
「はい。似てます」
とだけ答えた。
「そうかあ?
やっぱり、似たような異世界というのは存在するんだなあ」
たけるがタケの答えを聞いて、
そうつぶやいた。
たけるはここが地球だ、
と確信しているようだったが、
みつるは、
ここが地球ではない、
という自分の考えを捨ててはいなかった。
「タケさん、犬ってわかる?」
と、
みつるは思いつきでそう言ってみた。
「はい。えーと?」
タケは周りを見回したが、
もちろん、
犬どころか虫1匹いなかった。
「いませんねえ」
タケはそれだけ言うと、
すこしがっかりしたような顔をした。
「タケさん、犬好きなの?」
「はい」
「そうだ!
本屋に行けば、犬の本があるよ」
たけるはそう言うと、
「そうですね」
と、
タケはそう言って、
少し嬉しそうな顔をした。
「じゃあ、本屋にでも行くか」
みつるがそう言うと、
3人は本屋に向かったのだった。
(続く)