レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

新本編リメイク「ミカエルの数」

2015-06-03 00:40:29 | 小説

新本編リメイク「ミカエルの数」


 「そうか?
 そういう理由で、あんなとこに仮面をか?
 うーん? でも...」
 いつきはぶつぶつ言うと、
 腕を組んで考え始めた。
 「どうした? いつき。
 俺の考えは聞こえただろ。
 間違っているか?」
 「そうだすよ」
 エイタとあおむが、
 いつきの方を見ると、
 「うーん?
 たしかに、おかしい」
 今度は木太郎が鼻をほじりながら、
 きょろきょろきょろと辺りを見回しだした。
 「木太郎も俺の考えがおかしいというのか?」
 エイタが木太郎の方を見ると、
 「ちょっと、待ってよ。 
 今、考えているところだから」
と、
 木太郎は、
 いったんエイタの方をちらっと見て答えると、
 また、
 辺りをきょろきょろ見回した。
 「あおむはわかったか?」
 エイタは自信がなくなったのか、
 あおむの方を見ると、
 「もしかすると、だすなあ?
 だすが...」
 あおむはそこで口籠もって、
 さっきミカエルの仮面がかけてあった、
木の方をじっと見つめながら、
 何か考え込み始めた。
 「うーん?
 何故なんだ?」
 いつきは相変わらずそれだけ呟いて、
 また、
 考え込んだ。
 「いつき、あおむ。
 二人とも、
 ミカエルは、
 本当はもうひとりしかいないのに、
 何故か二人以上いるように思わせようとしている
とでも考えているのか。
 それとも、
 もう俺たちが逃げかけているのに、
こんな小細工を仕掛けたのかが、わからないんだろ?
 違うか?」
と、
 木太郎が鼻をひくひくさせながら言ったのだった。
(続く)



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。