レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

サクラナ外伝フォー「最高のカレー」

2016-01-07 05:40:51 | 小説

サクラナ外伝フォー「最高のカレー」


 あおむは作りかけのカレー
を小盛のライスの上に直にかけて、ウメナに差し出した。
 「どうだすか?」
 「あほ!」
 「ウメナも思うだすな!
 ここまでは、
 僕がこれまで作った中で一番の出来だすよ。
 これを一晩ねかせて、
 別に煮た野菜を入れれば最高のカレーになるはずだす」
 「あほ」
 「お代わりはダメだすよ。
 今のは試食用だす。
 明日、最高のカレーをウメナにもふるまうだすからな」
 あおむはウメナとそんなやりとりをしながら、
 大きな鍋の前でその中を覗き込んだ後、ニッコリ笑ったのだった。
 そして、
 自分の携帯電話を取りだして例の寿司屋の大将宛てに電話した。
 「僕だす。青無川あおむだす。
 ...
 先日はすっかり御馳走になって、ありがとうだすよ。
 だば、早速用件だすが、
 明日のカレー用に大将にシャリだけお願いしたいんですよ。
 ...
 シャリって言っても寿司用じゃないだすよ。
 炊きたての素のままのシャリだすよ。
 うちには大将のところ以上の上等な米はないだすからな。
 ...
 寿司用と同じくらいの硬さでいいだすよ。
 任せただすよ。
 遅刻はいかんだすからな。
 だば、仕上げがあるので、これで失礼するだすよ。
 ...」

(続く)



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