レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

「そして3人しかいなくなった?」217

2013-05-09 08:03:10 | 小説

「そして3人しかいなくなった?」217



 しばらくすると、
 たけるには、
 「こっちよ!
 もう大丈夫よ!
 こっち!」
という女の声が屋上の入り口の方から聞こえた。
 たけるはその言葉を信用して、
 屋上の入り口に向かってゆっくりと歩いて行った。
 たけるが予想したとおり、
 屋上の入り口の扉の片方だけ開いていた。
 「もっとこっち!
 もっと前に歩いてきて」
との女の声がしたが、
 たけるは、
 屋上の入り口まで行くのはなんとなく恐くなってきたので、
 「誰ですか? 
 一人なんですか?
 本当に食べられないんですか?」
と、
 たけるは屋上の入り口に向かって声をかけると、
 「大丈夫よ。
 私は私!
 あなたは誰なの?」
と逆にその声の主は聞き返してきた。
 「俺はたけるです」
 たけるがそれだけ答えると、
 「たけるちゃん?
 じゃあ、もっとこっちに来て」
と、
 その声の主は言った。
 そのとき、
 ビルが軽く揺れたので、
 たけるは、
 慌てて持っている時計を見た。

(続く)






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