レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

「そして3人しかいなくなった?」289

2011-09-29 23:07:57 | 小説

「そして3人しかいなくなった?」289

 最初は以下から始まります。 

 「そして3人しかいなくなった?」 


 こうしているうちに、
 みつるたちにも、その少年の姿が見えるようになった。
 その少年も果実を持って手を振るマルナたちに気づいたのか、
 慌ててビルに向かって走りだしたが、 
 しばらくして、
畑の何かに足を取られたのか前のめりに倒れてしまった。
 その際、
 怪我はしていなかったようだが眼鏡を落としたため、
 必死で這いつくばって眼鏡を探していたが余程視力が低いのか、
 リカやエミにはその眼鏡の位置が遠くても見えるのに
見つけられないでおろおろしていた。
 そこで、
 思わず、
 エミが、
 まだ幼かったので、
 自分から見て右に眼鏡が落ちていたので、
 「おにいちゃん、右よ。右」
と叫んでしまったので、
 その少年はどんどんエミから見て、
左の方へ這って行ってしまった。
 「エミちゃん、
 あの子から見ると、左でしょ」
 リカがやさしく言うと、
 「おにいちゃん、ごめんなさい。
 右じゃなくて、
 左だったの」
と、
 また、叫んだのだが、
 今度は少年は眼鏡のある場所を通り過ぎて、
 どんどん左に這っていってしまったのだった。
 「おにいちゃん、後ろのえーと」
 エミが右と左を間違えるといけないので
叫んだものの、そこで黙り込んでしまったので、
 その少年は泣きそうな表情で這ったまま、
止まってしまっていたので、
 リカが、
 「そのまま、後ろに戻って、
 落ちつくのよ。
 いい。
 それから、
 私の言うとおりに進んで」
と、
 落ちついた感じでゆっくりだが大きな声を出した。
 少年は素直に後退し始めたが、
 やはり余程視力が悪いのか、
 次の指示を待つようにのろのろ後退していくだけで、

眼鏡を見つけられないようだった。
 それを見ていたたけるが、
 焦れったくなり、
 「うん、トロいなあ。
 俺が行って助けてくる」
と言ったかと思うと、
 みつるが止めようとする前にその少年のいる方向に
走っていってしまったのだった。
 「おい、時計は」
 みつるが叫んだが、
 たけるはそのまま少年に向かって
ひたすら走っていったのだった。
(続く)


人気ブログランキングへ
 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。