レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

レイジーブラザース「閉じられた白い部屋」

2013-03-07 23:23:49 | 小説

レイジーブラザース「閉じられた白い部屋」


 
 「おー、やばいぞーーー」
と、
 龍之介が大声を上げたので、
 中に入った全員が振り返ると、
 まるでエレベータのような、
 例の小部屋が上にあがってきて、
 入り口が塞がれてしまったのだった。
 「あほあほーーー!」
と、
 ウメナが怒鳴るような声を出すと、
 「だいじょうぶじゃよ。
 多分、あの双子が戻ってきたんじゃろうから」
と、
 ジュウロウは言ったが、
 「それだけならいいけど、
 あの二人、このまま、逃げたりしないかしら?」
と、
 サヤが不気味なことを言う。
 「逃げるじゃと?」
 「そう。
 あの二人、結構そういう性格だから」
 「あほあほあほ!」
 「でも、
 屋敷から出られないんですよね。
 だったら、
 逃げても戻ってきますよ。
 それより、
 もう一人のお嬢様も永久くんもここにはいないんですから、
 絶対に、
 この部屋に、
 何か仕掛けがあるはずですから、
 閉じこめられたことなんて気にせず、
仕掛けを探すのを優先しましょう」
と、 
 カイミヤマが冷静に言ったので、
 「そうじゃのう」
 「あほ!」
 「それもそうかもね」
 「そうですよ」
 龍之介と直哉以外は納得したのだったが、
 「ここには、
 食べ物も飲み物も便所もないんだぞ」
 「俺たち餓死するのかあ」
と、
 龍之介と直哉の二人だけはろくに話しも聴かずに大騒ぎしたので、
 「あほ!」
と、
 ウメナに怒鳴られたのだった。
(続く)





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