サクラナ外伝「眠れないあおむ」
「ああ、また、あおくんだ。
ウメナまたお願いよ」
「ママ、元気」
ウメナは一言だけ話すと、
すぐ電話を切る。
「おかしいだすなあ。
あの変な女に脅かされてるだすかなあ」
あおむはまったく別のことを考えると、
サクラナとウメナが心配で、
何度も何度も電話をかけた。
しかし、サクラナは電話に出ず、
ウメナが電話に出て、
「ママ、元気」
の一言だけ話すと、
電話はすぐ切られてしまう。
「結構、しつこいのね」
「しょうがないわよ。
あんたに早朝から叩かれて、
変態扱いされたあげく、
二人とも帰ってこないんだから、
あたしたちが
あんたに何かされてると思ってるんじゃない?」
「何よ!あたしが悪いと言うの!
だったら、
あんた電話に出てちゃんと話しなさいよ」
「あおくん、
叩いたのはあんたでしょう」
「ママ、元気」
サクラナとタマキが言い争う一方、
ウメナはあおむから電話がかかってくる度に、
そう答えて電話をすぐ切った。
あおむは途中で電話をかけるのをやめたが、
二人が心配で、
結局、
その夜は一睡もできなかった。
(続く)
「ああ、また、あおくんだ。
ウメナまたお願いよ」
「ママ、元気」
ウメナは一言だけ話すと、
すぐ電話を切る。
「おかしいだすなあ。
あの変な女に脅かされてるだすかなあ」
あおむはまったく別のことを考えると、
サクラナとウメナが心配で、
何度も何度も電話をかけた。
しかし、サクラナは電話に出ず、
ウメナが電話に出て、
「ママ、元気」
の一言だけ話すと、
電話はすぐ切られてしまう。
「結構、しつこいのね」
「しょうがないわよ。
あんたに早朝から叩かれて、
変態扱いされたあげく、
二人とも帰ってこないんだから、
あたしたちが
あんたに何かされてると思ってるんじゃない?」
「何よ!あたしが悪いと言うの!
だったら、
あんた電話に出てちゃんと話しなさいよ」
「あおくん、
叩いたのはあんたでしょう」
「ママ、元気」
サクラナとタマキが言い争う一方、
ウメナはあおむから電話がかかってくる度に、
そう答えて電話をすぐ切った。
あおむは途中で電話をかけるのをやめたが、
二人が心配で、
結局、
その夜は一睡もできなかった。
(続く)