レイジーなガキ

小説、コミカルミステリー?下品なので要注意。カミサン伝説研究中。真面目に読んでも考えてもまして怒ってはいけません。

レイジーブラザース「一難去って?また一難」

2013-04-01 23:26:24 | 小説

レイジーブラザース「一難去って?また一難」


 「龍之介くん、
 これ?
 これだよ!
 欲しいだろ!
 でも、
 ほーら!」
 カイミヤマはジュウロウとマスターにポケットから出して見せた、
 変な形の彫刻を今度は龍之介に見せた後、
 彼をからかうようにそう言った後、
 ウメナたちがいない、自分たちのいる場所とは反対方面の応接室の出口に近い場所の天井近くに、
 ふわりとその像を投げたのだった。
 カイミヤマは以前にも像を餌のようにして龍之介を自分の部屋に戻したことがあるので、
 とっさにそんな行動を思いついたのだった。
 そして、
 龍之介はアホなので、
 本来なら、その像を受け取ってからまた攻撃に出ればいいものを、
 「餌に釣られちゃダメだすよ!」
 「あほ!」
という、
 あおむとウメナの怒鳴り声を聞いて、
 像を取ったらすぐ逃げないと怒られる
と勘違いし、
 先程までの鈍さとは違い、
 素早くカイミヤマが放り投げた像をキャッチすると、
 そのまま、
 ガラス張りの応接室から出て、
 自分の部屋の方に逃げていったのだった。
 「あほだすなあ!」
 「あほ!」
 それを見た、
 逃走中の龍之介を見ながら、
 あおむとウメナは怒鳴り声を上げたが、すぐに、
 あおむは、
 羨ましそうに逃走中の龍之介を見ていた直哉に向かって、
 「直哉、いいだすか!
 殺してから物は奪えばいいんだす。
  わかっただすな。
 まずは、
 今のおっさんの喉もとを噛みつくだすよ!
 そうすれば、もっといいものが手に入れるだすからな」
と、
 悪魔のような言葉を吐いたのだった。

(続く)   







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