「そして３人しかいなくなった？」５６1

「そして３人しかいなくなった？」５６1


　そんな虎之助の言葉に、
一緒にいてよく性格がわかっている信長もそれに合わせるように、
　「俺も」
とだけ言うと、
　ネネは二人の言葉を真に受けて、
そんなことないわよと顔を赤らめた。
　ジョリーもそんなに長くはないが虎之助たちの性格がわかっていたし、
ちょうど自分以外に女子がいなかったのでネネにも好かれていた方がいい
と思ったのか、
　「女の私から見ても素敵です。
　みつるおにいさんが大好きになってしまうはずですね」
と、
　これまた調子のいいことを言ったので、
　ネネはその気になって、
　「みつるはもちろん、タケルもマルナもあたしの世界にいて性格わかりきっているから、
何かあったらあたしに相談してね。
　タケルもマルナも人はいいんだけど、すぐ怒るクセがあるからね」
と、
　３人にそんなことを言いながら、
　今度は、
　「虎ちゃんも信長くんも、そう、ジョリーさんも
あのポンや熊さんたちの言葉がわかるように、
あたしたちより全然頭いいんだから、
焦らずに３人で考えてよ。
　絶対、解読できるわよ」
と、
　これまた調子のいいことを言った。


　この頃、
　たけるは逃げ出したマルナたちがなかなか見つけられず、
川の近辺を彷徨っていると、
　何かはわからないが魚とか蛇とかとは違う小動物がタケルを見つけ、
川のそばの林に逃げていく後ろ姿を見つけたのだった。

（続く）