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HIROの のはらうた

2012/7/31からブログを始めました。

25/1/6 眩(くらら)・あきない世傅 金と銀

2025-01-06 | 本・映画・能楽・美術館など
NHK+で見ました。

小説も良かったですが、ドラマ(再放送)も良かったです。

「江戸のレンブラント」葛飾応為の生涯

潔い生き方がいい。

図書館で本は見かけますが、読んだことがないので、見てみました。

好奇心の強い主人公・幸の成長が楽しみなドラマ(新)、続きが楽しみです。

25/1/5 坂の上の雲【四】📕司馬遼太郎

2025-01-05 | 本・映画・能楽・美術館など
旅順総攻撃
もはや戦争というものではなかった。災害といっていいだろう。…
その結果、同国民を無意味に死地へ追いやりつづけている。無能力者が権力の座についていることの災害が、古来これほど大きかったことはないであろう。…

…そのロシアが、フランスの利益に関係のない極東での侵略道楽をはじめたがために日露戦争がおこった。…

あとがき
この作品は、小説であるかどうか、じつに疑わしい。ひとつは事実に拘束されることが百パーセントにちかいからである…

…戦後の最初の愚行は、官修の「日露戦史」においてすべて都合のわるいことは隠蔽したことである。…
…国民は何事も知らされず、むしろ日本が神秘的な強国であるということを教えられるのみであり、小学校教育によってそのように信じさせられた世代が、やがては昭和陸軍の幹部になり、日露戦争当時の軍人とはまるでちがった質の人間群というか、…
自己肥大の集団をつくって昭和日本の運命をとほうもない方角へひきずってゆくのである。…

ドラマ(再放送)を見るのが楽しみです。
本は8巻、ドラマは13回。

25/1/2 坂の上の雲【三】📕司馬遼太郎

2025-01-02 | 本・映画・能楽・美術館など
日清戦争から十年…正岡子規は逝き、日露開戦


正岡子規が亡くなり、読む楽しみがなくなってしまったのですが、日露戦争についても知らないことだらけで、勉強になりました。

「秋山の天才は、物事を帰納する力だ」
 
子規は、自分には美がある、という。…
…子規はその余白に、絵をかいたり句をつくったりしている点、楽しみが大きい、大きいぶんだけ、おれのほうがえらいぞ、と誇っている。すでに子規は無邪気になっている。

子規逝くや十七日の月明に   虚子
 
…もし日本とおなじ条件の国がヨーロッパにあったとして、そして原爆投下がアメリカの戦略にとって必要であったとしてもなお、ヨーロッパの白人国家の都市におとすことはためらわれたであろう。
国家間における人種問題的課題は、平時ではさほど露出しない。しかし戦時というぎりぎりの政治心理の場になると、アジアに対してならやってもいいのではないかという、そういう自制心がゆるむということにおいて顔を出している。…

読書のあとは、阿武山歩。

👣17837歩

24/12/25 坂の上の雲【ニ】📕司馬遼太郎

2024-12-25 | 本・映画・能楽・美術館など
日清戦争が勃発、正岡子規は胸を病みながら近代短歌・俳句を確立していった時代を描いた小説なのですが、世界史を勉強しているような気持ちになりました。

戦争のページは飛ばし読みになってしまいましたが、勉強になりました。

俳句は詠みあげられたときに決定的に情景が出て来ねばならず、つまり絵画的でなければならず、さらにいうならば「写生」でなければならない、と子規はいう。

大和路をあるき、法隆寺まできて茶店に憩うたとき、田園に夕のもやがただよっていかにも寂しげであった。
柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺
という句は、このとき心にうかぶままを句帳にとどめたものである。

24/12/22 坂の上の雲【一】📕司馬遼太郎

2024-12-22 | 本・映画・能楽・美術館など
スペシャルドラマ「坂の上の雲」(再放送)を毎週楽しみに見ています。
で、小説を読んでみたくなりました。
1〜8まで借りましたが、読みきれるかな、と思いながら、まず1を読了。

明治のこの時代は、天才が多かったのか、と思いました。
秋山兄弟と正岡子規…正岡子規の人物像が興味深く、好きです。

「身辺は単純明快でいい」

24/12/16 春琴抄📕谷崎潤一郎

2024-12-16 | 本・映画・能楽・美術館など
句読点が少ないのはなぜだろう…
まず疑問に思いましたが、句読点が少なくても読みやすいので、不思議に思いました。

美文でした。

解説「谷崎潤一郎---人と作品」で、この間読んだ数冊の本で感じた謎が、少し解けました。
もう一つの解説「小説における視力」では、最後に書いてある「頭の中で好きな人を見る幸せを、こんなにも素晴らしく描き出した作品は他にない」、納得しました。

24/12/14 ザ・老化!100歳でも元気で暮らすために

2024-12-14 | 本・映画・能楽・美術館など
スキークラブの連絡メールで知った講演会。
京都市民ではないですが、市民公開講演会で学んできました。

素晴らしい講演会でした。
5人の先生方が、老化について研究されている科学的、医学的な分野での専門的な講演をされたのですが、明確でとても分かりやすく良かったです。

質疑応答のあとの、先生方からの一言
「老化を防ぐ」ためには、
①楽しみを持って生活する
②趣味を持つ、男性も家事をする
 きょういく(今日行くところがある)
 きょうよう(今日用かある
 きょううん(今日運動する)
③自体重筋力トレ(大腿四頭筋・腹筋)…今の自分より少し上を目指す
④運動の前後にビタミンを
⑤情報をどう選択するか…自分にとって有効か←知恵を持つ
⑥歩いて出かけて、勉強する、頭を使う

「老化は防げる、治せる」

24/12/13 イクサガミ(地)📕今村翔吾

2024-12-13 | 本・映画・能楽・美術館など
挫折した本でしたが、再チャレンジして読了しました。

「こどく」の首謀者が国家と警察、前島密、大久保利通、川路利良、三菱、三井、住友、安田の4財閥、、が出てきたあたりから興味深くなりました。
歴史小説は、どこまでが史実なのかわからないので、調べてみましたが、わからず…
最新刊の3冊目、イクサガミ(人)も読むことにして、予約しました。。

24/12/5 蓼喰ふ虫📕谷崎潤一郎

2024-12-05 | 本・映画・能楽・美術館など
紹介していただいた谷崎潤一郎作品の中の一冊。

一見穏やかな日常を古典への愛をとりまぜて描いた作品。

約100年前に書かれたとは思えない今風のテーマに、驚き、考えさせられました。
どうなるのだろう…と読み進めていたら、唐突に終わってしまい、終わり方にも驚きました。
どうなるのかを想像するのも面白いですが、知りたいです。

24/11/29 イクサガミ 天📕今村翔吾

2024-11-29 | 本・映画・能楽・美術館など
以前借りて挫折した本、今回は読了。
マンガを読んでいるみたい、と思いながら読んでいたら、マンガ化されていました。

明治11年、滅びゆく侍たちの闘い…
闘いもゲームも好きではないけれど、読み進めるうちに、たんなるデスゲームではなく奥の深さを感じたので、続き(地)も読んでみることにしました。
結末が気になります。。

24/11/22 茜唄(上)📕今村翔吾

2024-11-22 | 本・映画・能楽・美術館など
平清盛の四男・知盛が主人公の物語。
映画を観ているように、読みました。

人は元来、唄う生き物なのだ。
それは生きていることを誰かと共に喜び、この世に生きたことを留めんがためではないか。


戦とは城と城とを結ぶ線、さらに多くの城による面で考えねばならない。

平家が、武家というものが、後世まで生き残る道はないと思い定めたのだ。
この国において、鼎の足の如き三つの勢力は何であるか。一つは己たち平家。そして今一つは奥州に蟠踞やする藤原氏。そして最後の一つが、
源氏の他はない。…
…ならば遺児(頼朝や義経)たちは生かしておいたほうが良いと判断した。

(上)は木曽義仲と戦った水島の戦いまで。

24/11/21 じんかん📕今村翔吾

2024-11-21 | 本・映画・能楽・美術館など
織田信長が語る松永弾正久秀の生き様…
とても良かったです。

人間。同じ字でも「にんげん」と読めば一個の人を指す。今、早慶(本山寺の住職)が言った「じんかん」とは人と人が織りなす間。つまりはこの世という意味である。


(富田の)五百住、(ポンポン山の)本山寺、三好城、飯盛山城、信貴山城、八上城、和束、鷲峰山(じゅうぶざん)、柳生、堺、安土城、奈良の大仏殿、、
地元の町や山城、行ったことがある山城や町、山が舞台の小説でした。
本山寺にこんな歴史があるなんて、初めて知りました。

「嫉みはまだなくならんか?」…
「まだその境地には。持たざる者には、持つ者が羨ましく…俗な男なもので」…
「では嫉みはどうして捨てる?」…
「また歩みながら考えます」

(三好)元長のいう戦のない世の先は、このような幾多の「好き」が溢れるのかもしれない。