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横田の里の常連さんが綴る里のネタ特集

syunkonカフェごはん3

2013年07月21日 | 気になるネタ

大阪在住の料理ブロガー山本ゆりさんの『syunkonカフェごはん3』(宝島社)が先ごろ、オリコン“本”ランキングBOOK(総合)部門で、料理・グルメ部門で6週連続1位を獲得。シリーズ累計も188万部と好調である。

 編集を担当した企画編集部・伊藤香織さんは、料理本を手掛けていたことから“料理ブログ”に着目、無名の主婦だった山本さんのブログを見つけた。関西弁丸出しでつづる文章。難しくなさそうなのにおしゃれで、手がこんで見える。料理写真もおいしそう。そこで、「料理本を作ったときのイメージが浮かんだ」という。

                     

 コンセプトは「面倒くさがりでも作る気になる楽ちんレシピ」。山本さんも「何それ!? ていう材料やないっちゅーねん」と言い切る明快さ。包丁いらずの“ちぎるだけ”で作れる「もやしつくね」やトースターで“焼くだけ”の「アスパラのパン粉焼き」といった身近な安い食材を使った誰にでも作れる簡単レシピを提案している。中食ブームの中、料理初心者の男性にも人気だ。

 ブログを本にするにあたり、山本さんには「ブログそのままを本にしたい」という希望があり、ブログファンのため、雰囲気を損なうことなく同じ内容にすることにこだわった。が、山本さんの関西弁のつっこみやしゃべり言葉の中に見える人柄を伝えるのには苦心する。

 その結果、採用したのは吹き出し。レイアウトに苦労しながら採りいれ、「類書のない、読み物としても楽しむことのできる個性的なレシピ本」が出来上がった。

 発売に当たっては、山本さんのキャラクターを出した方がアピールできると、テレビへの積極的な広報活動を行った。まず大阪の主要な朝の情報番組へ次々、その勢いで全国区の主婦向け情報番組に出演した。

 予想通り、飾らないキャラクターは好意を持って迎えられた。さらに電子レンジやオーブントースター“だけ”の簡単な調理。「お得スター食材」と言われる鶏むね肉・豚こま切れ肉、卵・もやし・豆腐を使った「節約レシピ」という、安い食材や家にある残りものを使って、カフェのようなおしゃれな料理やファミレスの人気料理を作ってしまう、日々の主婦の発想やこだわりが共感を得た。

 料理ブログやレシピ本の読者たちの口コミと、芸能人のブログ、料理ブロガーが本を紹介し、リンクを張ったことで『syunkonカフェごはん3』の人気は一気に加速しブレークした。(村上信夫)