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横田の里の常連さんが綴る里のネタ特集

鳥だ! 飛行機だ! いやスーパーマンだ!

2013年07月08日 | 夏ネタ

鳥だ! 飛行機だ! いやスーパーマンだ!  有名な叫びで始まるTVシリーズ「スーパーマン」を懐かしく思うのはオールド世代。1950年代、日本でも最高視聴率が74%を超え一世を風靡した。

 原作は米大手漫画出版「DCコミック」の元祖スーパーヒーロー。映画では78年に始まるクリストファー・リーブ主演の作品群が人気を博した。ひと世代前には2001年に始まったTVシリーズ「ヤング・スーパーマン」(原題「スモールビル」)がブレークしたことも記憶に新しい。

 過去に何度も映像化されたスーパーマンが、今度は新作映画「マン・オブ・スティール」として帰ってきた。

 製作費225ミリオンドル(約223億円)の巨費を投じた大作は、6月14日の封切り以来すでに世界での興行成績が400億円を超え、記録的な快進撃中。世代を超えたヒーローだけに、映画館は子供から老人まで満員の盛況だ。日本では8月30日に公開される。

 主人公には英国人俳優ヘンリー・カヴィル。歴代同様、長身ムキムキの超イケメンで、演技力抜群のはまり役だ。

 さらに脇を固めるスター俳優も魅力たっぷり。物語は滅び行くクリプトン星の天才科学者ジョー=エルに男児カルが誕生するシーンから始まる。父親を演じる名優ラッセル・クロウのいきなりの迫真の演技にまず惹き込まれる。

 1人で地球に送られた親を亡くした乳児カルが、カンサスの善良なケント夫妻に拾われクラークの名で育てられ、成長してスーパーマンになるという、おなじみのストーリーだ。

 養父母を演じるのがケビン・コスナーとダイアン・レイン。これだけで映画館に足を運びたくなる。

 当初、コスナーは「子供の頃からスーパーマンは好きでなかったし、アクション大作に出る気もない」と渋ったそうだが、説得されて出演。超能力に悩む息子クラークを守る父親役はさすが上手い。クロウとコスナー、実の父と育ての父。親子の絆が心に残る。

 ダイアン・レインはノーメークでシワもくっきりだが、相変わらずチャーミング。中年の慈愛溢れる母を好演している。

 将来クラークの恋人となる新聞記者ロイス・レインには、売れっ子エイミー・アダムス。毎度リアリティーあふれる名演を見せてくれる彼女、今回も期待通りだ。

 中でも光るのがゾット将軍役のマイケル・シャノン。「レボルーショナリー・ロード」でオスカー候補になり注目されたシャノンが敵役を演じ、CGアクション大作に凄みを加えた。

 監督は「300」の斬新かつ残酷な映像で話題を呼んだザック・スナイダー。原案と脚本、製作は「ダークナイト」のクリストファー・ノーランとデヴィッド・S・ゴイヤー。ユーモアに欠けるのが難点だが、スターパワーが楽しめる夏の娯楽大作となっている。(板垣眞理子)