先日、中1の娘のミキが、クラブで仲良しの先輩にメールアドレスを教えてもらった。
「家のパソコンからメールしてもいい?」
夫はメールに反対だ。
「家のパソコンは、お父さんのアドレスになってるんだぞ。ダメだ!」
ミキはふくれっ面をして、黙り込んでしまった。
たしかに、プロバイダ経由のアドレスを、安易に教えたくないという気持ちはわかる。
「じゃあ、フリーメールでミキのアドレスをゲットすればいいよ」
私が口出しして余計なことを言うと、今度は夫が黙り込んでしまった。
まずは、Googleを試してみる。
「アドレスとパスワードを考えて。単語を4個くらいつなげないと、使えるアドレスにならないかも」
私の注文に、ミキは食欲で答えた。
「じゃあ、ウニ、大トロ、イクラ、甘エビかな?」
GoogleのGmailでは、ドットが使えるようだ。
uni.ootoro.ikura.amaebiとつなげていくと、何やら「三菱東京UFJ銀行」を連想してしまうのは、私だけだろうか……。
何でもくっつければいいというアドレスは、幸いなことに使用可能だった。
しかし、Gmailはやけに重い。すぐ砂時計になってしまうので、やめにした。
次は、私も使っているgooにトライした。
gooメールは、ドットの代わりにハイフンやアンダーバーで区切りを入れるので、さきほどのアドレスにちょっと手を入れればよい。スムーズにアカウントを取得することができ、めでたくミキのメールデビューとなった。
「あのさ、最初にお母さんと練習したい」
ミキの要望に応え、私は張り切って練習相手を引き受けた。
「今、空メールを送ったから、アドレス帳に登録しておくんだよ。受信メール画面から返信ボタンを押すと、メール作成ができるの」
ちょっとやり方を教えるだけで、子供はあっという間にコツをつかむ。細かい操作を教えなくても、すぐさま返信が届いた。
「登録完了(^_^) いつでもメールしてOKだよ!」
ゲッ! 顔文字も入れたのか!!
練習後、すっかり自信がついたようで、ミキは先輩あてのメールを作成しはじめた。
10分ほどして送信したが、なかなか返事が返ってこない。その先輩も、親のパソコンを使っているという話だから、ときどきメールチェックする程度なのだろう。
「返事が来なくてつまらないよ~! お母さん、明日またメールちょうだい」
メールを始めたばかりの頃は、私も同じだったなと思い出す。
翌朝、私は職場に向かう電車の中で、ミキあてのメールを打った。
「おはよう。今日はちゃんと宿題をするんだよ」
どうせメールを送るなら、他に伝達事項はないかと頭を働かせてみた。
「そうそう、爪も切っておいてね」
我ながら、何とつまらないメールかと呆れるが、ミキはそう思わなかったようだ。
「メールありがとう☆ 宿題やってるよ。爪もちゃんと切るから安心してね」
ふ~ん、口で言うよりメールで伝えるほうが、素直に聞くかも……。
予期せぬ効果に、情報化社会を実感した。
これからは、子供とのコミュニケーションの手段として、メールを積極的に活用すべきなのかもしれない。
一日の勤務を終え、新鮮な気分で帰宅すると、夫がプリプリ怒って一日の様子を伝えてきた。
「ミキはパソコンばかりしていて、ろくに勉強しなかったよ」
すべてを言い終える前に、ミキの言い訳が割り込む。
「だって、先輩からメールが来てたんだもん。返事出さないといけないから、仕方ないじゃない」
「だから、お父さんはメールに反対なんだ!」
二人の言い合いが始まり、私は呆然とした。まさか、こんなことになっていたとは。
ふと、ミキの指を見ると、爪が伸びたままだった。私の視線に気づいて、ミキが先手を打ってくる。
「ああ、爪は今切ろうと思っていたの。本当だよ!!」
……いかん、早まったかな!?
楽しんでいただけましたか? クリックしてくださるとウレシイです♪
※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
「家のパソコンからメールしてもいい?」
夫はメールに反対だ。
「家のパソコンは、お父さんのアドレスになってるんだぞ。ダメだ!」
ミキはふくれっ面をして、黙り込んでしまった。
たしかに、プロバイダ経由のアドレスを、安易に教えたくないという気持ちはわかる。
「じゃあ、フリーメールでミキのアドレスをゲットすればいいよ」
私が口出しして余計なことを言うと、今度は夫が黙り込んでしまった。
まずは、Googleを試してみる。
「アドレスとパスワードを考えて。単語を4個くらいつなげないと、使えるアドレスにならないかも」
私の注文に、ミキは食欲で答えた。
「じゃあ、ウニ、大トロ、イクラ、甘エビかな?」
GoogleのGmailでは、ドットが使えるようだ。
uni.ootoro.ikura.amaebiとつなげていくと、何やら「三菱東京UFJ銀行」を連想してしまうのは、私だけだろうか……。
何でもくっつければいいというアドレスは、幸いなことに使用可能だった。
しかし、Gmailはやけに重い。すぐ砂時計になってしまうので、やめにした。
次は、私も使っているgooにトライした。
gooメールは、ドットの代わりにハイフンやアンダーバーで区切りを入れるので、さきほどのアドレスにちょっと手を入れればよい。スムーズにアカウントを取得することができ、めでたくミキのメールデビューとなった。
「あのさ、最初にお母さんと練習したい」
ミキの要望に応え、私は張り切って練習相手を引き受けた。
「今、空メールを送ったから、アドレス帳に登録しておくんだよ。受信メール画面から返信ボタンを押すと、メール作成ができるの」
ちょっとやり方を教えるだけで、子供はあっという間にコツをつかむ。細かい操作を教えなくても、すぐさま返信が届いた。
「登録完了(^_^) いつでもメールしてOKだよ!」
ゲッ! 顔文字も入れたのか!!
練習後、すっかり自信がついたようで、ミキは先輩あてのメールを作成しはじめた。
10分ほどして送信したが、なかなか返事が返ってこない。その先輩も、親のパソコンを使っているという話だから、ときどきメールチェックする程度なのだろう。
「返事が来なくてつまらないよ~! お母さん、明日またメールちょうだい」
メールを始めたばかりの頃は、私も同じだったなと思い出す。
翌朝、私は職場に向かう電車の中で、ミキあてのメールを打った。
「おはよう。今日はちゃんと宿題をするんだよ」
どうせメールを送るなら、他に伝達事項はないかと頭を働かせてみた。
「そうそう、爪も切っておいてね」
我ながら、何とつまらないメールかと呆れるが、ミキはそう思わなかったようだ。
「メールありがとう☆ 宿題やってるよ。爪もちゃんと切るから安心してね」
ふ~ん、口で言うよりメールで伝えるほうが、素直に聞くかも……。
予期せぬ効果に、情報化社会を実感した。
これからは、子供とのコミュニケーションの手段として、メールを積極的に活用すべきなのかもしれない。
一日の勤務を終え、新鮮な気分で帰宅すると、夫がプリプリ怒って一日の様子を伝えてきた。
「ミキはパソコンばかりしていて、ろくに勉強しなかったよ」
すべてを言い終える前に、ミキの言い訳が割り込む。
「だって、先輩からメールが来てたんだもん。返事出さないといけないから、仕方ないじゃない」
「だから、お父さんはメールに反対なんだ!」
二人の言い合いが始まり、私は呆然とした。まさか、こんなことになっていたとは。
ふと、ミキの指を見ると、爪が伸びたままだった。私の視線に気づいて、ミキが先手を打ってくる。
「ああ、爪は今切ろうと思っていたの。本当だよ!!」
……いかん、早まったかな!?
楽しんでいただけましたか? クリックしてくださるとウレシイです♪
※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
ミキちゃんもそんな嘘をつくようになったんですね~。
ご主人の気持ちも分かるような気がします。
これからは砂希納言さんとご主人とミキちゃんとでPCの奪い合いが始まるんですね~。
ちなみにウチの旦那様の携帯のメアドはミキちゃんと同じお寿司ネタです。
でも、頻繁に送ってくるのが悩みのタネ。
メールだと素直に言うことを聞く…のはメール上だけで、実際きちんとやっていることはマレ(笑)
友達とのメールは難しいですね。。。
長女はわりとドライなので適当なところで止めますが、無視されたと思われるのも困るし。
ミキちゃんにはどうアドバイスしますか?
中学生のメールはPCのみ解禁ですが、
返信がくるまで待っているので、
PCを独占されてしまいます。
「返事こないよ~」が
そのうち何時間にもなるから、
しっかり時間を決めて、
「うちは10時から30分なんだ」などと
友達にも宣言させることをオススメします。
それと、
そんなにやり取りするなら電話にしなさい!
ってほど長引くのでそれも要注意ですよ!
女の子はハマるみたいなのでご用心!
まあ、何でもいいのですが、自分の名前は使わないほうがいいですね。
実は、私の携帯アドレスは自分の名前なんですよ。
ペンネームしか知らない相手に教えられなくて困ります。
アド変するのは面倒だし。
パソコンがもう一台欲しい~!
ウチの子の相手をしてくれる先輩は、ノンビリした性格らしいので、今のところ頻繁ではありませんね。
なかなかメールをくれないから、代わりにお母さんが送って、となっています(笑)
私の母のアドレスを教えたら、迷惑メール対策で送れず、直してもらいました。
まあ、ミキのメールも迷惑メールかもしれませんが。
携帯ですら、返信が気になって集中できないことがありますものね。
パソコンだったらなおさらでしょう。
相手に宣言することで、即レスする必要がなくなるし、こちらの心理的負担が減りますね。
ミキは、すでに長電話を経験しています。
間違った友情を正さないといけませんね。
初めてメールをすると、返事がくるのもワクワクする気持ち、すごくわかります(^^
携帯でメールをするようになったら、ハマってしまうかもしれませんね。
上手い具合に、学校への持ち込み禁止という流れになり、本音としてはホッとしています。
携帯を使うというより、携帯に使われているような子供(大人も?)が多い気がします。
もっと大事なことがあるでしょ、と言いたいですね。
まず奥様と練習して、娘さんにも特訓してもらいましょう。
それをクリアしたら、宿題のじゃがりこカレー味を平らげてください。
スズメバチ退治ごくろうさまでした~!