これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

なに祝い?

2011年11月10日 21時09分04秒 | エッセイ
 飯田橋の「警視庁遺失物センター」に行ってきた。先日、駅で落とした、職場のセキュリティカードを引き取るためである。(詳しくはこちらをご覧ください)
 ここは、平日の8:30~17:15までしか開いていないので、仕事がある日は無理だ。土曜出勤の振替休業日を狙って、足を運んだ。
 目印は、飯田橋の交差点なのだが、ゴチャゴチャしていて方向音痴の身にはつらい。FAXで取り寄せた地図を頼りに、「こっちでいいのかしら」と不安を感じながら進んだ。
 間違ってはいないようだ。歩道橋で、それらしき案内板を見つけた。



 矢印の方向に進むと、人気のない通りにでる。長い伝統を感じさせる看板が目印だ。



 建物も古めかしく殺風景で、一度はなくしたものを取り戻す喜びを、一瞬にして半減させる効果がある。ここで、妙なはしゃぎ方をする輩は、まずいないだろう。
 入ってすぐに番号札を取る。火曜の昼前は空いているのか、待ち人数は2人だった。
 まもなく番号が呼ばれ、口頭で状況の説明をする。
「わかりました。遺失物の番号を教えてください」
「はい、上Bの××××-×です」
「では、これからお渡ししますので、こちらにご記入の上、お待ちください」
 遺失届けなどと書かれた紙を渡され、住所・氏名・電話番号・持ち物の特徴などを記入した。押印欄もあったが、本人の自署であれば必要ないらしい。
「笹木さん」
 5分ほど経つと、別の窓口から名前を呼ばれた。
「身分証明書をお持ちですか?」
「はい、運転免許証があります」
 26年前に免許を取ったものの、実際にハンドルを握ったことは、数えるほどしかない。もっぱら、身分証明のみとなっている、かわいそうな免許証を取り出した。
「はい、じゃあこちらになります」
 渡されたカードは、たしかに私のものだった。3週間ぶりの再会に、心が躍った。だが、拾った人の情報は一切なく、お礼をしなさいとも何とも言われない。金品ではないからなのだろうか。
「ありがとうございました」
 私は頭を下げて、センターを出た。

 予定では、「ロングセラー商品展」を見に行くはずだったのだが、あいにく2日前に終了している。
 社会勉強のために、ハローワーク飯田橋を見学して家に帰った。

 さて、カードを取り戻したお祝いに、何か美味しいものを食べたい。

 やっぱり、オニ盛でしょ。

 パステルのプリンも捨てがたかったが、生クリームこってりのコーヒーゼリーが欲しくなった。



 カードが戻ってきたお祝いは、返還祝い?
 いや、もともと私のものなのだから、返還はおかしい。
 帰還でもないし、還暦であるはずもない。
 奪回?
 うーん、自分が落としたのだから変だ。
 回収祝いっていうのが、一番近いのかな……。

 さあさあ、悩んでいる場合じゃない。
 いただきまーす!



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 「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
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コメント (16)
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