計画は所詮計画でしかなく実行ではありません。計画はある前提の下に作られるものですし、計画のインプットのひとつである予測はある前提のもとでの傾向線でしかありません。
「前提」は必ず変化します。実行は変化への対応であり変化の先取りでなくてはなりません。
(下p266より引用) 事業というものは、もっともらしい計画や予測を立てるから成功するのではない。現実に起こっている変化を絶えず追いかけてそれにすばやく反応するから成功する。だからこそ事業戦略はダイナミックで、かつ先の読みがしっかりしていなければならないのだ。
(下p337より引用) 私がつねに頭に刻みつけてきた信念は、組織内の変化の速度が外部の速度よりも遅くなったとき、そのときは終わりが近い、ということだ。
ウェルチ氏の経営に係るそのほかの言葉です。
(下p133より引用) 私はかねがね、「グローバルな企業」といったものはないと考えていた。企業がグローバルなのではない。グローバルなのは事業のほうだ。
(下p268より引用) あるチームが現在トップを走っている競合相手の立場をひっくり返せるという提案をする。その裏にはチームが新製品を開発しているあいだ競合相手は寝ているという暗黙の前提がある。世の中、そんなことはありえない。
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ジャック・ウェルチ わが経営 |
ジャック・ウェルチ,ジョン・A・バーン,宮本 喜一 | |
日本経済新聞社 |