ウェルチ氏の言葉には、チャレンジの奨励が多く見られます。むしろチャレンジは当然もしくは義務だと感じられるほどです。
そして、GEのような大企業においては「チャレンジ」しやすいはずだ、失敗しても規模の大きさがカバーしてくれるのだからと話します。大企業はとかく保守的なイメージを伴いますが、ウェルチ氏の場合、会社の規模の大きさをチャレンジの活性剤と考えているようです。
(p58より引用) 思い切りバットを振った結果が失敗ならそれは受け入れてもらえることを、社員全体に知らせたかったのだ。
(下p282より引用) われわれは規模というものにどんな意味があるのかよく理解している。規模によりかかって企業がおこなう最悪の行為は、その規模の「管理」に執着することだ。規模そのものは企業活動の自由度を増すこともあれば、その足を引っ張ることもある。われわれは日々、GEの規模が与えてくれるありがたさとは何度もパットが振れることだ、という事実を忘れないようにしている。
(p303より引用) GEでは、これはというアイデアがあれば、それを広める。紹介するのが早すぎる場合もあるほどだ。成果が上がらなかったものもいくつかはある。・・・私はアイデアに飛びつくのが早すぎることもある。だが、うまくいかなければ、捨てるのも早い。
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ジャック・ウェルチ わが経営 |
ジャック・ウェルチ,ジョン・A・バーン,宮本 喜一 | |
日本経済新聞社 |