Saraの人生右往左往

『人生は長い旅路である』
Saraの“あっちふらふら、こっちふらふら”な由無しごと

新しい関係

2006-10-19 20:48:14 | 夫婦別姓という道
なぜ、結婚したら、どちらかが今までの名前を捨てなくてはならないの?

そして日本では、今までの姓を捨てなくてはならないのは、
ほとんどの場合女性の役割だと思われている。なぜ?
そして、夫婦別姓法案が話し合われ出してからもう長いこと経つのに、
いっこうに話の決着がつく気配はない。
海外では夫婦別姓可のところって多いと聞く。
インドなんて、親と子の姓が違うのが当たり前のようだ。
↑これは、妹のインド人のダンナから聞いた。

そんな中、あたしが結婚したのが2年前の7月。
いわゆる婚姻届を区役所へ出すという処理を行った。
本当は夫婦別姓法案が国会を通過してからにしたかったのだけれど、
いまだに法案は成立しない。

結婚するまで30年以上も生家の姓でやってきた。
名前は、あたしのアイデンティティを形成する1つのファクターだ。
それを放棄するのがとても辛かった。我慢できないほど。

2年間婚姻姓でやってきたけど、どうも馴染めない。
何だか牙を抜かれたような、翼をもがれたような、そんな喪失感。

紙切れの婚姻関係に縛られたくない、とかってことじゃない。
ただ、名前を返して欲しい。
それをダンナに話し、今の日本で別姓でやっていける手段である
『事実婚』という関係にすることに決めた。
それには、いったん離婚届を出さなくてはならないのだ。

そして、本日めでたく区役所へ離婚届を出し、
登録上の関係を『妻(未届)』にしてきた。
最近こういうカップルが多いのか、区役所は思ったよりスムーズに
処理を進めてくれた。

しかし、離婚届を出してから事実婚の届けをするカップルは少ないらしく、
最初は『同居人』という続柄にされそうになった。
今後結婚する意志がある場合は『妻(未届)』になり、
結婚する意志がない場合は『同居人』になるらしい。
ダンナが窓口で係の人に「夫婦別姓法案が成立したら、籍をひとつにする」
という意思を伝え、続柄を『妻(未届)』にしてもらった。

事実婚でも年金の第3号控除が受けられたり、相手の扶養に入れたりと、
結局婚姻状態と変わらないらしい。
財産分与の権利もあるらしい。
じゃあ、なぜ別姓がダメなのか?
本当に不思議な日本の制度。
選択制にできないのだろうか。
どうせ、今は住基ネットで国民には背番号がついているから、
国は国民の管理なんて簡単にできるでしょうよ

家族意識の問題とかって言うけど、今の制度でだって
離婚したければする時代だ。
それよりも、新しい意識に基づいて世の中を変えて欲しい。

そして、銀行などではどんどん本人確認が厳しくなってきている。
婚姻姓で生活していたとき、名義変更しろと迫られた。
理由は『本人確認できないから』。
え~っ!目の前に本人がいるのに?
免許証は表が旧姓で、裏書で婚姻姓に訂正しているのに?
本人確認ができないって、戸籍謄本でも見せれば納得してくれるの?
本人が目の前にいるのに、旧姓だから本人ではないと否定される悲しさを
理解できないのか、したくないのか。
変な犯罪が多いからって理由も分かるよ。
でも…

アイデンティティを否定され、翼をもがれて転がされていた自分から
ようやく自分本来の名前に戻ることができ、ほっとしているのだ

ただし、マンションの名義変更などなど、色々やっかいごとが山積み。
これから少しずつ片付けなきゃね。

そして、一刻でも早く『夫婦別姓法案』が成立しますように