海外ミステリ専門書店。特に、イヌ、ネコ、その他の動物が活躍するのが好き。グルメも紹介。
ミステリ専門書店(翻訳もの限定)
ワニと読むミステリ(貧乏お嬢さま、空を舞う)
![]() | 貧乏お嬢さま、空を舞う (コージーブックス) |
リース・ボウエン | |
原書房 |
![]() | Royal Flush (A Royal Spyness Mystery) |
Rhys Bowen | |
Berkley |
読むと、権利があると思いたい。
(リース・ボウエン著)
1932年8月ロンドンは暑い。王位継承順位34番目の貧乏お嬢さまジョージアナはちょっとしたビジネスを考えますが、世間知らずゆえロンドン警視庁に呼び出されるはめになります。スキャンダルを恐れラノク城に送り返されてしまったジョージアナですが、これまでの事件解決の腕を見込まれて極秘任務を依頼されていたのです。王族の周りで次々と起こる事故。まだ軽微なものが多く大事故にはいたっていませんが、バルモラル城に滞在中の国王ご夫妻を心配してジョージアナに何が起こっているのか調べてほしいとの依頼です。バルモラル城で行われるライチョウ狩りのとき、銃弾によって死者がでます。 誤射? それとも皇太子を狙ったのか?
ジョージアナ自身もあやうく山で転落しそうになり、はたまた大空に取り残されそうになったりと、スパイの仕事もなにかと危険が伴います。
貧乏お嬢さまジョージアナのシリーズも3作目。
ロンドンの夏のあまりの暑さにラノク城の寒さが恋しくなるジョージアナですが、ラノク城に帰れば兄嫁フィグとの対決が待っていると意気消沈していたのに、帰ってみればフィグに大歓迎されるという番狂わせ。まぁ、兄ピンキーがケガしたため大勢のお客をフィグひとりでもてなさないといけなかったのでジョージアナの帰還は大助かりだったというのが真相ですが。ラノク城に滞在する多くのお客さまにアメリカ人が何人かいて、中にシンプソン夫人がいます。毎回やりあうのがおもしろい。なんとかお客さんたちに立ち退いてもらおうとラノク城に住む幽霊話を持ち出したり、早朝バグパイプ演奏を城のしきたりだと言ったりあの手この手がイギリスのお城らしい技です。
カーの「夜歩く」を読んだ後ではミステリと呼ぶのを躊躇したくなる気もしますが、まぁ、難しいことは言わずに楽しみますか!
■既刊
これまで2作あります。
貧乏お嬢さま、メイドになる
貧乏お嬢さま、古書店へ行く
アイルランド出身のモリー・マーフィーが主人公のシリーズです。
押しかけ探偵
口は災い
■シンプソン夫人といえば
スーザン・イーリア・マクニールの書くMI-5の工作員マーガレット(マギー)・ホープが主人公のシリーズは、1940年代ですでにシンプソン夫人は結婚しています。
チャーチル閣下の秘書
■イギリスのお城とアメリカ人
お城には幽霊がつきもの。それにアメリカ人が合理主義を持ち込むという楽しい話を思い出してしまいました。
オスカー・ワイルドの「キャンタヴィルの幽霊」。もう全集でないと読めない作品かもしれません。
主人公: ジョージアナ(ジョージー)(ラノク公爵令嬢)
場所: イギリス、スコットランド
グルメ: なし
動物: なし
ユーモア: 中
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