【豊岡市日高町栗栖野(くりすの)】
今日の午後は、マイクロバスに乗って、隣町は村岡町にあります川会山・長楽寺へ向かいます。
わが日高町のお寺も同じ名前の長楽寺、その檀家の皆さん代表として、15名が揃ってお参りします。目的は、真言宗・高野山が執り行う「結縁灌頂(けちえんかんじょう)」って言いますえらい難しい言葉の行事です。
昨日と今日との2日間、但馬全域の真言宗のお寺の檀家が参集し、それぞれの指定の時間に、順番に並んで入ってその儀式を受けました。わがお寺の長楽寺、本日は午後4時からの入壇で、厳かな儀式は、一時間にわたって無事にすませて終わります。
但馬でこの結縁灌頂が執り行われますのは、およそ60年ぶりです。一生に一度、巡り合わすかどうかの分からない奇跡のような、巡る縁に出合えた行事に参加です。
さて川会山・長楽寺って、村岡町は国道9号線から見上げますと、山の中腹に壮大な建物がどっかと現れます凄いです。中腹に、東大寺の大仏殿と興福寺の五重塔が建っていると思ってください、壮大な眺めでしょう。それがホントなのです長楽寺、但馬大仏で有名な村岡町の長楽寺です。
奈良・東大寺の大仏殿は、間口57m、奥行き50.5m、高さ49.1mに、大仏さんは身の丈14.7mが座っています。こちら村岡・長楽寺の大仏殿は、間口55m、奥行き36m、高さ40mと、東大寺をちょっと低くした感じです。
中の大仏さんは、釈迦如来像が身の丈15.8mで、両脇に薬師如来と阿弥陀如来が身の丈15.2mで、並んでいますね大仏三体そろって、すごい迫力驚きますね。
ちなみに、大仏三体は木造の像です。木造座像としては、世界一の大きさと言われていますね必見ですね。
境内にあります五重塔も、立派なものです大きく高い、中は最上階まで昇れます。この五重塔は、高さが70mとこれは日本一、興福寺の五重塔が50.8mです。長楽寺の五重塔は、新しすぎて興福寺の厳かさには負けますが、高さは立派で高いです。
ところで「結縁灌頂」ってなんのこと、本日の講話で聴きますこんなこと。大日如来さまへの縁を結ぶことと云う、とてもありがたいことです、とても貴重な行事です。
そもそも、真言密教の教えでは、頭の頂に水を灌(そそ)いで、諸仏や曼荼羅と縁を結び、色々な戒律や資格を受ける儀式と言われます。
頂きに灌(そそ)ぐことから、灌頂(かんじょう)と云う、縁を結ぶから「結縁(けちえん)」と云う、お坊さんからそんなふうに聞きました。
今日の儀式の中でも、一人一人目隠しをしてお経を唱え、曼荼羅の上に華(はな)を投げました。実際は葉っぱでしたが、それが落ちた所の仏と縁を結ぶという、投華得仏(とうけとくぶつ)の儀式です。壁に掛かった神聖荘厳な曼荼羅の前で、この結縁灌頂の儀式が執り行われて進みます。
帰りのバスです皆さんは、「ああ、今日はえらい儀式のご縁をしてきたね、戒律を守って正しき行ないの、仏心の毎日を過ごさなくっちゃ、さてさて出来るかな?」と、みんなでワイワイ話します。
《灌頂を 受けますヒヤリ 禿げ頭》