

(但馬ふるさとづくり協会転載許可済)
平成28年 第11回但馬検定(3級)問題より
【62】新温泉町の田君川に生育し、毎年5~11月にかけて、梅の花によく似た5弁
の白い花を付ける水生の多年草は、どれでしょうか。
(a)オキナグサ (b)ミツガシワ (c)ミズバショウ (d)バイカモ
田君川(たきみがわ)は、岸田川に流れる支流です。七釜温泉に入るあたり
で合流します。
浜坂に向かって走っていると「田君川バイカモ公園」の案内標識が見えます。
きれいな水の中に育つ「バイカモ(梅花藻)」の群生地が、ここにあるのです。
湧き水などのきれいな水の中でしか育たない「バイカモ」は、日高町の山間部
・十戸あたりでも見かけます。
しかし、田君川のバイカモ群落は川幅一面に広がり、梅の花に似た5弁の白い花
が川面一面に広がり、その規模が違います。
海岸線からわずか4kmしか離れていない、これも学術的に注目される「田君川の
バイカモ群落」なのです。答えは(d)のバイカモです。
ちなみに、(a)のオキナグサは山野の向陽地に生える多年草で、白い毛が翁
(おきな)の白髪に見えることから翁草(オキナグサ)と呼ばれ、養父市別宮に
オキナグサの自生地があります。
(b)のミツガシワは、養父市丹戸の鉢伏高原(はちぶせこうげん)に自生してい
る多年草で、3枚の葉がカシワの葉に似ていることから名付けられました。
(c)のミズバショウは、養父市大屋町加保に自生している「加保坂(かぼざか)
のミズバショウ」がとても有名です。
このミズバショウの自生地は日本の西南限の地に当たり、発見も48年前ととても
新しいものなのです。
ふるさと但馬には、とても貴重な花が山や野や、川の中にいっぱい咲いてます。
『川いと』
ずっと前、じいちゃんが作っているクイズで、
ヒント:洗い物をしました。答え:「カワイト(川いと)」という問題を出したら、
若いお母さんが「 “川いと“ って知らんわ」と言われたことがあったんよ。
じいちゃんが小さいころ、「もんづき道」があったって書いたね。
その「もんづき道」は、新川の「川いと」に行くためだったの。
昔は川に「川いと」と言う所があったの。
川の一部に、流れの所に下りられるようにして、洗濯ものや野菜を洗う所にしていた
の。
川の途中に作ったり、ちょうど家の前を流れている場合は、裏口から川に下りられる
ようにしてあったの。
そこを「川いと」と言ったの。
とても生活に重宝したところだったの。
「いと」ってね、但馬弁で川の船着き場のことのようだったね。
船着き場で洗いものもするようになり、洗いもの、野菜や鎌(かま)鍬(くわ)を洗っ
たり、川の中への出入りするところを「川いと」と言うようになったようだね。
今でも残っているけれど、クイズの話じゃないが、「川いと」の言葉を知らない若い母
さんがいらっしゃるね。