

(但馬ふるさとづくり協会転載許可済)
平成29年 第12回但馬検定(3級)問題より
【60】瀬戸内海に注ぐ市川の源流にあたり、紅葉の名所としても知られる朝来市
の渓谷は次のうちどれでしょうか。
(a) 黒川渓谷 (b) 小代渓谷 (c) 糸井渓谷 (d) 奥山渓谷
南但馬の奥深くから流れ出た水は、朝来市生野町から神河町を抜け、播但線
沿いをずっとずっと南下して、姫路市から瀬戸内海に流れていきます。その川
の名が「市川」なのです。
市川の源流は、生野町黒川なのです。答えは(a)の黒川渓谷なのです。
それでは、他の渓谷はどの川の源流でしょうか。香美町の小代渓谷は、香住
漁港から日本海に流れる「矢田川(やたがわ)」の源流です。
朝来市の糸井渓谷は、糸井川の源流で円山につながって、豊岡市津居山から日
本海に流れています。
豊岡市出石町の奥山渓谷は、奥山川の源流で出石川、円山川とつながって日本
海に流れています。
『ワラの中敷き、背中の綿入れ』
ケンちゃんミオちゃん。保育園の行き帰り、とっても寒くなったね。但馬の
冬はとっても寒いね。ケンちゃんもミオちゃんも、フワフワのジャンパー着て、
しっかりした可愛い靴履いて、どちらも温ったかそうだね。いいねいいね、優
しい母ちゃんで嬉しいね。
じいちゃんの子供のころは、今よりもう少し寒かったように思うね。雪もたく
さん降って、積もった雪の上を歩いて学校に通ったんよ。履いている靴は「短
ぐつ」って言って、ゴム製の薄っぺらな靴だったの。靴の中がとっても冷たく
雪の上を歩くと足がビンビン冷えるんよ。
母ちゃんがね、靴の中が冷たかろうと中敷きに「ワラ(稲わら)」を折り曲
げて入れてくれるの。それが防寒の靴だったんよ。一日で中敷きの「ワラ」は
ペシャンコになって、次の日はまた新しくしてもらうの。
それからフワフワのジャンパーなんて、その頃はない時代だったの。服の下に、
背中のところに綿を広げて入れてくれるの。優しい母ちゃんは、北風の中を学
校へ行くのが寒かろうと、大切な絹の真綿を薄くのばして服の下、背中のとこ
ろに入れて縫い付けてくれたんよ。
温かい「ワラの中敷き」の靴履いて、暖かい「綿入れ服」を着て、雪降
る中を小学校に通ったんよ。