ぶっ壊れていまだに放射能をまき散らしている原発を通り過ぎた。ゴーストタウンといえば
住民はほとんどいないからそうなのだが、工事作業員が街道沿いのどこにもいるし、車は
街道を数珠つなぎで走っているから、全然「幽霊の町」ではない。
樹木は8年を過ぎてボウボウ。ちなみに樹木は放射能に強いから、いまや天国ってか?
左の木も、事故当時はずっと小さかったか?
無人のガソリンスタンド、地下のタンクにガソリンはそのままか?
うわー、コンビニって、撤退するときはすぐにきれいになくなっちゃうのに、こんな
ふうに廃墟化してるってありえない光景だね。ところで商品はそのままで朽ちている
のかなー。
浪江町に入ってきました。ここはすでに避難区域が解除されているようです。「ナントカ
工業株式会社」って、とってつけたような看板に書いてありますが、横にチャペルがある
から、結婚式場だったんだな。
ここは浪江町駅前。ここからは電車が走っています。駅から数人がバスに乗ってきました。
高校生の男女もいました。若い人たちはのちの人生の時間が長いので、ちと心配です。
しかしよそと変わらずに若者らしく明るい顔で話していました。
幼稚園の建物も無人のまま。
ほんの少しずつ住民が帰っているそうですが、まだまだほとんど人は見ません。
工事関係者がいて、汚染土をひっぱがしているのか?
小高駅を通過。
長い壁がありました。歩いていると向こう側は見えませんが、こちらは車高の高い
バスに乗っているので、汚染土が積みあがっているのが見えました。こんなん隠して
何が「明るい」だw いつもは寂れた街や被災地をひとり旅して、それでも酒を飲んで
明るく過ごしてきたけれど、今回の旅はやりきれない暗さがずっと続いている。
考えてみると、「天災」は「しかたないよ。前を向いて頑張ろう」という前向きな
気持ちで悲しさを乗り越えることができますが、「人災」は「悲しさ」よりも「怒り」が
湧き起ってきて、気持ちの収まりがつかない。気持ちよく酒が飲めないんだよ!
「震災」よりも、「放射能汚染」のほうが深刻なんだよ。汚染がひどくてどうやって
「復興」するんですかね。こういうのを見ても、「ごまかしやがる」と腹が立つ。
「自民党と電力会社は、全国の原発再稼働を推進しています」とでも書けっつーの。
黒い袋をアップに。どこに置いておくか、まだ決まっていない。ちなみに全国で稼働
してきた原発の出したゴミ、すなわち放射能廃棄物は将来どこにどう保管するのか、
まだ決まってないって話じゃないか?