Diary Of 酒田の人

田舎住まいの60代サラリーマンの趣味の日々

GRスープラ

2019-09-15 19:04:21 | 自動車
 行きつけの車のディーラーさんが隣町でイベントを開催するというので行ってきました

今回の展示車の目玉は、トヨタの最新型スポーツカーで、今のところ生産数が限定されていることもあって
市中で見かけることはまずない、「GRスープラ」で、2台も展示されておりました。

コチラは2Lターボの中間グレードSZ-R、お値段は590万円(・・・)


2Lの4気筒ながら258馬力を発生、セールスさん曰く「エンジンをフロントの奥の方に配置していますので、重量バランスが良く運転しやすいです」だそうです
フロントはこんな感じです


コチラは690万円(!)というプライスが付くトップグレードのRZで「マットストームグレーメタリック」という
オプションの特別な塗装が施されています。
BMW製の直列6気筒3Lターボエンジンは実に340馬力を発生しますので、その走りは十分に想像できるでしょうか


ボンネットの中はこんな感じですが、エンジンはBMW製ですが、トヨタマークの付いたエンジンカバーが装着されています


このグラマラスなリヤフェンダーの中に納まるのは、275/35ZR19というスポーツカーならではのすごいタイヤです


車両本体価格が600~700万円という高額な車ですので、買える人は限られるのは事実ですが
意外なほど中高年の方々が興味津々と見たり、運転席に収まったりして楽しんでおり
やはり、昭和の時代に車にお金をかけた世代はいまだ夢を追っているな~、という印象を受けました。

ついでと言ってはナニですが、下の画像は会社の後輩が乗っている1997年式のスープラRZ-Sです
この型も映画「ワイルドスピード」で使われたこともあり、極めて人気の高いモデルですね。



回想の古伊万里 15

2019-09-14 23:13:32 | 古伊万里
 平戸(三河内焼)は広い意味では伊万里の一部ということになりますが、やはり鍋島と同様に藩窯であったことから
江戸後期の細工物や御用品などは、同時代の伊万里に比べるとはるかに上手の品が多いようです。(実はあまり良く知らない)

今回紹介する品は、今から15年ほど前、ワタシが初めて購入した平戸のお皿で、「染付兎文小皿」です


直径13.5cmほど、四寸半サイズの小皿で、見込み中央を白抜きして栄養状態の良さそうな兎を描き
その周囲は2種類の濃さの薄瑠璃で塗りつぶし、さらには濃い染付の部分には墨弾きの手法で
波文と思われる文様を描いています。


江戸期の伊万里にわりと多く登場する「波兎文」の変形であることは間違いないと思っていましたが
以前のブログでこの品を掲載した時に、古伊万里収集の先輩より「見込みが白抜きされているのは、満月を現しているのでは?」
という指摘をいただきました。そう考えると、月兎文と波兎文が同居しているセンス溢れるデザインということになります。


裏面は七宝繋ぎ文が二方に描かれており、幕末~明治期に良く見られる鍋島写しになっています
この点から推測すると、明治前期あたりの平戸焼というのが妥当なところかと思います。

実はこの品の存在は購入前から知っており、それは平成五年に発刊された「伊万里百趣」という書籍に掲載されていたからです
この本を購入した頃は、まさか自分が入手できるとは思っていませんでしたが、思いがけず神戸の業者さんから購入することが出来ました。


この品は今から十数年前に東京で行われたオフ会で披露させていただいた品で、当時、HPを通じて知り合った先輩の方々
(Dr.kさん、いにさん、猫さん、hibariさん、他)に見ていただいた、思い出深い品でもあります。
確か、五月の連休中に行われた「東京ドームプリズム骨董祭」だったように記憶していますが、お昼に全員で食事をしながら
古伊万里について語りあったように思います。
また、ワタシと同い年の京都の業者さん(「通称お休み処」さん)にも見ていただき、明治くらいかな~というお墨付きをいただいたものでした。

ウチの品の中では一番思い出の詰まった品でもあります。




ニシキオオツバメガ

2019-09-09 23:04:59 | 
 一応、蝶のカテゴリーで書いていますが、世界で一番美麗な「蛾」である「ニシキオオツバメガ」です



翅を開くと80ミリ程で、学名を「Chrysiridia rhipheus」といい、マダガスカルの特産種ですが、特に珍しいわけではありません
この種の蛾は英語で「day flying moth」と呼ばれることからも判るように、一般的な蛾と違い日中飛んでいるようです。

この蛾の最大の特徴はその金属光沢を持つ美麗な翅でありまして、もはや人智を超えた領域にあるような輝きを見せます
特に裏面はケバケバしくも美麗で、ビクトリア朝の英国では貴婦人の装身具に加工されたこともあったようです



このカラフルで妖しい金属光沢は、モルフォ蝶と同様に鱗粉の特殊な並びによって作り出される構造色で
この金属光沢を持つ部分の鱗粉には色素がなく透明で、光の複雑な干渉によって、この色彩が実現されています
下の画像は裏面の一部のアップですが、ま~他にこんな金色に輝く光沢を持つ蝶(蛾)は存在しないのは確かです。



ツバメガの仲間は他にもいますが、こんな美麗なのは本種だけのようです。

回想の古伊万里 14

2019-09-06 20:30:09 | 古伊万里
世の中には大皿コレクターという人もいるようですが、ウチには尺サイズの伊万里は2枚しかありません
というのは、昔は大皿は値段が高かったという点、そして収納場所に困る、この二点をクリアできなかったというのが現実です。

今回紹介するのは、そんな2枚のうちの1枚で、「色絵花文尺皿」です


一見すると江戸期の伊万里とは思えない絵柄ですが、間違いなく中期末~後期の古伊万里のようです
器面全体にに朝顔(?)と思われる花、そして何かは特定できない花文と葉を描き、余白の部分は中間色の緑で塗りつぶしています
まるで青手古九谷を簡素化したような技法で絵付けされていますが、実は白い花の部分に時代を特定する鍵があります。


画像では伝わりませんが、この白い花の白の部分は塗り残しではなく、白の絵の具で絵付けされています
白絵の具による絵付けはもう少し早い時代からあるようですが、この色絵を盛り上げて絵付けする技法は
天明~寛政期に導入されたもののようで、清朝磁器の粉彩の影響を受けたものだといわれています。
何かの本で読んだところによると、こういった絵付けの品は天保以降は登場しないようで、そういった点からも
寛政~文化・文政あたりの品というのが妥当なところであるように感じます。



裏面は表に比べると、至って後期の古伊万里の姿をしており、落款も後期を代表すると言っていい「乾」です
倉石梓氏の「古伊万里染付図譜」によると、この銘の左側の「山」の下の部分が「日」になっているものは数が少なく
主として十八世紀の製品に見られ、十九世紀の品ではこの部分が「口」になっているのがほとんどだと書かれています。

この品を購入したから10年近くなりますが、その後は類品を見たことがありません
中期末の個性的な色絵大皿といったところでしょうか。

染付竜田川文変形皿

2019-09-02 22:54:21 | 古伊万里
古伊万里もブログ、HPに掲載していなかった品は底をついており、しかも近頃はこれといった品とも出会えていません
そんな訳でしばらくは厳しい状況が続きそうですが、とりあえず手持ちの未発表品を紹介します。

「染付竜田川文変形皿」、扱っていた業者さんは「流水に紅葉文」としていましたが
この組み合せは間違いなく竜田川文ですので、とりあえず「竜田川文」としました。



中期にしか出てこないと言っていい成形がされており、横が17cmほどのサイズです
流水の描き方や濃みの感じから元禄あたりの品と想像されますが、やはり形が魅力であることは確かです。



惜しむらくは若干のカケが見られますが、この形の変形皿という魅力の方が勝り購入を決断した次第です



裏面の唐草の描き方も元禄期の特徴が見られ、落款は「渦福」です
ピシッとした高台、そして高台の文様もまた元禄あたりの特徴を感じさせる部分ではあります。

完品ではないものの、魅力的な変形皿だと思っています。