Diary Of 酒田の人

田舎住まいの60代サラリーマンの趣味の日々

濃みの美しい(と思う)中期古伊万里

2022-07-18 21:48:08 | 古伊万里
最近はなかなか古伊万里が入手できず(限られた予算内で)、どこかへ出掛けようにも休日は雨ということで
何もブログにUPできるネタがないので、とりあえず今まで何の脈絡もなく紹介してきた古伊万里をちょっとしたキーワードで分類して再掲したいと思います。
(もはやネタ切れですな・・・)
そんな訳で第一回(二回目はないかも知れませんが)は、個人的に染付の濃みが美しいと思う中期古伊万里をいくつか再掲したいと思います。

① 四寸サイズの変形皿です

中央部を白抜きし、その周囲を濃いめの染付で塗りつぶし、その中に菊文が描かれています

この品の良い点は、落款が中期古伊万里の中でも優品が多いとされる「古人」である点でしょうか。

➁ 四寸半サイズの流水文が美しい小鉢です

見込み中央部に精緻な団龍を描き、周囲は竜田川文ですが、薄い染付と濃い染付を併用することで完成度の高いデザインになっています
薄濃みの出来栄えも出色だと思います。落款は「渦福」

③ 菊文の六寸皿です

①の品と同じ様な印象の品ですが、こちらは➁と同様に二種類の染付でより完成度の高い品になっています。落款は「渦福」

④ 流水に菊文の六寸皿

技法的には③の品と同じタイプの品ですが、中央が白抜きではなく五弁花である点、見込み周囲の青海波文などから
若干華やかな印象を覚えます。落款は「太明成化年製」

⑤ 菊に雲気文の五寸深皿

中央部が白抜きされた典型的な延宝~元禄期の深皿で、周囲を六つに区割りして一つおきに同じ文様を描いています
文様の筆致の細かさと染付の発色の清麗さは、さすがに盛期伊万里といった印象です。
この品の落款は優品が多いことで知られる「車輪福」です

あらためて盛期伊万里の水準の高さを感じる品でもあります。