Runrun日記

最近読んだ本ー将軍と二つの影

『ダルタニヤン物語 第三部 ブラジュロンヌ子爵』を読み始めました。
『ダルタニヤン物語』は、フランスやイギリスの史実を背景にしたフィクションですね。
第一部では、ラ・ロシェル包囲戦(1627~28年ごろ)とバッキンガム公暗殺事件を背景に、三銃士の活躍を書いています。
第二部では、フロイドの乱(1648- 53年)とイギリスのチャールズ一世の斬首(1649年)を背景にしています。
フランスの貴族、ダルタニヤンと三銃士が、国王に忠誠を誓い、イギリスの王政に味方します。
この小説を書かれたのは、1844年頃からだと聞きます。フランスの王政が終わろうとする時期ですよね。
作者デュマは、王政派の人だったのだろうか?

A・デュマ 著作 鈴木力衛 訳 「ダルタニヤン物語 6 将軍と二つの影」 復刊ドットコム

「1660年5月の中頃」と云って物語が始まります。
チャールズ2世がロンドンに入場して王位に就いたのは1660年5月29日なので・・

亡命中だったチャールズ二世は、ブロワに行幸中だったフランス王ルイ14世を訪ね、イギリスに戻って王位を就くための協力を頼みますが、断られてしまいます。ケチなマゼラン枢機卿が金を出さないのだ。
イギリスではクロウエム死後乱れ、モンク将軍とランバートが覇権を争っていました。
チャールズ二世とルイ14世の会話を盗み聴いた近衛銃士のダルタニヤンは、チャールズ二世の王位復帰に力を貸そうとします。

・・・5月中旬じゃ29日までに間に合わないじゃないの・・・ま、フィクションだから・・・

物語は、ダルタニヤンとアトスが別々に行動して、うまくモンク将軍を動かしチャールズ二世を復位させます。アトスは、沈着冷静な貴族、ダルタニヤンは、少し的外れな慌て者?道化? 結果オーライで、うまくいくんだ。当然、5月29日には間に合わない(笑)

物語は、初めにアトスの息子・ブラジュロンヌ子爵の恋の話があって、最後にマゼラン枢機卿の死(1961年3月)があってこの巻は終ります。
マゼラン枢機卿の事をすごく吝嗇家で権勢欲の強い人として描いていますが、実際はどうだったのだろう。
この小説を読んでいると、フランスやイギリスの貴族たちは、皆、鼻もちの成らない名誉欲の強い人ばかりだ!

ま、コミックだから。さて次巻は?

この小説のお気に入り度:★★★★☆

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