ご機嫌公論

フリーランスのライター兼編集者・ロイ渡辺のBLOG。
締め切り間際に更新されていても、それはあくまでも「息抜き」。

マンガ家大御所3名様(ロイ基準)

2004-06-27 02:31:16 | こんな人でした
「子供の頃、よく読んでたのよね」と
友だちが名前を出してきたマンガ家が、
そーいえばみんな会ったことのある人だったので、
ちょっと驚きながらアップ。


萩尾望都

一度目は取材で、
二度目はS社のパーティーの二次会でお会いして、
そのときはなぜか二人きりになるような席だったので
小一時間、膝を突き合わせるような形で話し込みました。

話題は、萩尾さんの結婚観やら、
物語の作り方やら。
今思えば、とても貴重な世間話。

彼女は、とても「女性」で、
おっとりとした物腰の中に、
作家としての矜持を持っている人でした。

また、マンガ家としては珍しく、きちんと「衣装」の勉強をした人なので、
服の基礎的な構造やベーシックな造りに知識があり、
資料をあたらなくてもコスチュームを描けるのだそうです。

なるほど、と感心しつつ、
帰宅してから『スターレッド』を読み返したのでした。


弓月光

師匠の一条さんに連れられて出かけたパーティーの席で
ちょっとお話したのですが。

外見は、失礼ながらただのオッサン。
でも、とてもとてもサービス精神の旺盛な人で、
「あぁ、こりゃ女性にモテるわ」と思わせてくれましたね。

ただ優しいんじゃなくて、
オトコとして優しい。
人間として優しいと、いつの間にか「いい人」にカテゴライズされちまうものですが、
彼はその一線が分かっているんじゃないかなぁ。

伊達に少女マンガで長年描いてきたわけじゃねーな、と。


和田慎二

S社のインタビュー記事でお会いしたんですが(決別前)、
その一環で、一緒に警視庁に取材に行ったりして。

この人は、まぁ、基本コンセプトが「乙女」なんです。
ルックスは自画像どおりのヒゲクマさんなのですが、
心が乙女。

彼の乙女心はloveではなくアクションに向いているのが、
まぁ一般的な尺度とは違うところなのだけど、
常に夢を見ている感じのする(もしくは、自分の作り出す世界に夢を見ていられる)、
そんなオジさんでした。

結果的に長編をものしてる人なんだけど、
その原動力になってるのはパワフルさではなく、
この乙女心なのではないかな、と
オレは勝手に思ったものです。


申し訳ない

2004-06-27 02:22:12 | Weblog
あまり見目麗しくない画像で申し訳ない。

シャワーを浴びようと、パンツ一丁でうろうろしていたら、
棚に思い切りガツンと太ももを打ち付けてしまったのでした。
丁度、棚板の角にヒットしたもので、
まぁ、美しいまでに四角く削れてしまい……。

焼印?

見た目ほど痛くないのが不幸中の幸いなのだけれど、
現在は、微妙に腫れてきております。

地団駄踏みながら

2004-06-26 01:28:07 | Weblog
待ちに待った1年弱。
出ましたよ出ましたよ。
ついにモンキーパトロール第5巻が!

「とにかく読んでくれ」と人に何かを勧めるのは、
到底、どこかピントがずれてることだと思うのです。

が。

もし、オレのブログを見て、少しでも面白いと思ったことがあるなら
頼むから読んでくれさい。

今、オレが一番「あぁ、早く新刊でないかな」と
心待ちにしているマンガです。

絵は下手だし、書き込み過多なところは多少パラノイアじみた
傾向も見受けられたりもするんですが。
でもでも。
面白いのよ、マジで。

あーん。嬉しいわ。

サンクチュアリ

2004-06-24 02:01:41 | Weblog
今日、仕事で日本テレビに行ったのです。
汐留に移ってから初めてだったのだけど。

んでもって、ちょっとした手違いから待ち時間が出来て、
何気に「新しくて綺麗なオフィスビルだと、タバコ吸えないよね」と
広報の子に言ってみたところ、
「あ、ありますよ、吸えるところ」
と案内されたのが、画像の場所。

お日様がさんさんと降り注ぐ、気持ちのいいスペースだけど
高所恐怖症の愛煙家は、どうするんだろうな、と。

ちなみに、地上25階でした。

早坂茂三(故人)

2004-06-22 22:22:36 | こんな人でした
いや、故人2連チャンに意図があるわけではなく……。


駆け出しの頃、某ビジネス雑誌でデータマンをしていて、
早坂氏を取材したと記憶しています。

当時、取材対象者の選定すら任されていて、
ひとりで取材に行かされていたのに、
早坂氏は「オレも行かないとまずいだろう」と、
編集者(いつも一緒に仕事をしていた人ではなく)が同行。

同行するはずだったのですが、
これがまた、遅刻してきたわけですよ、
その編集者が。
遅刻にうるさい人だから遅刻するなよ、と
言っていたのにぃ。

事前の打ち合わせもあまりしていない上に、
駆け出しもいいところだったオレなので、
どうしたもんかとしばし逡巡。
意を決して、事務所を訪れたら、案の定、大声で叱られました。
いわく、取材を申し込んだほうが遅刻するとは、
社会人として考えられない、云々云々。

お説ごもっともなので、
こちらはもう、恐縮しきり。
さんざん叱り飛ばした後で、
「まぁ、時間通りに来たあなたに言っても仕方がないけど」。

あのぅ、叱った後で言わないでください……。

人柄は、一見豪放磊落な見かけの裏にある、
繊細な部分と臆病な部分が見え隠れして、
オレとしては「面白い人だな」と思ったんだけれど。
古いタイプの政治家と二人三脚をしてきた出自のせいか、
その後、華やかな表舞台には、長居出来なかったようです。
ご意見番的な役割には馴染めなかったのでしょうかね。
著作は多く記したようだけど。

ご冥福をお祈りします。

記事

(1994 ?)

宿題の提出

2004-06-22 00:52:08 | Weblog
今日、ブログを見てくれた友人が
「木村多江さんって、知らない」とか、罰当たりなことを申したのですが、
そんなことをオレが咎めるよりも早く検索して、
彼女のHPを探し出し、チェックしたのですよ。

で、とても驚いてるんです。
「見つけた!」って、言うわけです。
なにが? と思ってみてみると、アップされてました。
こんな間抜けなワンシーンが。

いけませんいけません。
まだ、宿題提出してなかったのですよ。
書けずにいた心苦しさから、HPをチェックせず、
こんなことになってるとは気がついてなかったのですよ。


ってことで、提出しました。

でも、はっきり言って駄作です。
ここんところ、駄文ばかり書いてます。
もうじき、10Pほどの特集を書くんですが
すっごく不安です。


ちょいと真面目な話

2004-06-20 00:30:12 | Weblog
渾身のバカ話にもイマイチ反応の鈍いこのブログなので、
どうせなら真面目な話も書いてやる! と半ば切れ気味に書いております。

先日アップした古尾谷雅人氏の記事に、
みか氏がこんなコメントを付けてくれました。

ずっと 「取材を受ける人を楽しませる」
というあなたの言葉について考えています。

本当に、侮れません、この人。
さらりと、物事の本質を抉り出します。
栃木県にはうかつに近づけません。

さて。

「芸術の本質は、太陽の光のように万人に平等だ」
これは、取材に岡本太郎宅を訪れたとき、敏子さんに聞いた、
岡本太郎氏の口癖(エッセンスだけ拝借)です。
それまで別に岡本さんのことは好きでも嫌いでもなかったのだけれど
この言葉に触れたとき、オレは彼のことを大好きになりました。

芸術家が、何がしかの糧によって生きていく限り、
芸術を「売る」ことは、致し方ないこと。
逆に言えば、自分の生み出す芸術作品で食っていけなくては
プロと言えないわけで。
でも、しかし、それでも、芸術は太陽の光のように、
誰にでも降り注がれて、初めてその価値がある。
その矛盾点に、オレは憧れちゃうしぐっとくるわけです。(注:1)

というのも、オレのしている仕事が、
どこをどうこねくり回しても「誰かにとっての有料」だからです。
雑誌の記事にしても、単行本にしても、
無償で閲覧できるウェブの記事にしてもクライアントがオレの文章を買ってくれるわけで、
どこかに必ず「金銭のやり取り」があるのです。

ということは、書き手であるオレと、
その文章を読む読者の間には、
目を凝らさなければ見えないにしても、有料という名の夾雑物が横たわってるわけです。

つまりオレの生み出すものは、決して芸術作品にはなり得ない、ということです。

それは「少しの悲しみ」であり、
プロとしての最低限の「矜持」でもあり、
エンターテイナーであろうとするオレの、依って立つスタンスである、のです。


んで、やっとこさ最初の「取材を受ける人を楽しませる」ですが。
取材を申し込むときのこっちのスタンスは、
「面白い記事を書きたい」です。(注:2)
んでもって、先方のスタンスは
「記事になることで自分のパブリシティになる」です。
ここには、幸いなことに「有料」が横たわっていないんです。
取材の瞬間にだけ、経済活動が停滞するんです。

だからこそ、取材の席で、オレは相手を楽しませてみたい。
同じ取材を受けるにしても、有意義だったし楽しかった、と
相手に思ってほしい。
もうこれは、ポリシーとかではなく、
そうしなくちゃ気がすまない、という
駄々っ子レベルの願望なのです。
ほんのちょびっとだけでも、オレの行為が
万人に平等でありえる瞬間なわけです。


オレの書く記事を読んで、読者の誰かがどこかで
ちょっと「ほう」とか
「へぇ」とか「くすっ」とか、
そーいう動きがあってくれれば、それは無上の喜び。
でも、そういう読者の顔が見えないのが大前提の、読み捨て記事書きがオレなのです。

だから、取材のときくらいは、
相手を好きになりたいし、
好きになってもらいたいし、
楽しみたいし楽しませたい。

ただただ、それだけなんですよ。



注:1 なので、岡本氏はなるべく自治体などに作品を売り、
それを公園に展示するなどして、誰にでも見てもらえるようにしたかったそうです。
今でこそお宅は記念館形式で運営され、観覧料がかかってしまうのですが……。

注:2 ワタクシ、ジャーナリストではございません。
社会正義とか、そーいうことで文章を書くことがないので、こう言い切ります。

注:3 だから、締め切りもギャラも文字数限定もない、こーいうところに書く文章は苦手です。
ね、面白くもなく、だらだらしちゃうでしょ? くすん。

悲しみの山

2004-06-19 19:52:54 | Weblog
ワタクシは仕事でもロイの名前を使っているので、
クレジットなどでたまに英語表記を尋ねられます。
そのときはROYを使うわけです。

さて、今日は土曜日。
「仕事しなくちゃ」と思うときほど散歩に行きたくなるのが人情。
で、出かけました。
我が家からぶらぶら歩いて小一時間のところに
そこそこの大きさのブックオフとユニクロがあり、
散歩の定番コースになっているのです。

そんでもって、
ユニクロ店内をさらにぶらぶらしていたら、見つけてしまいました。

60年代アメリカポップアートの第一人者、
ロイ・リキテンシュタインのTシャツが、
790円のワゴンセールコーナーに、
まさにひと山なんぼのお姿で。

同じ名前、ということもあり、なんだか悲しい絵柄でした。

西田尚美

2004-06-19 00:50:57 | こんな人でした
最初にお会いしたのは『学校の怪談3』のパブ取材だったかな。
西田さんがいい、ではなく
西田さんでもいい、みたいな流れの取材だったのですね。
出演者なら誰でもいいや、みたいな。

でも、しかし。
取材はとてつもなく楽しくて、
普段なら「お疲れ様でした」と言うはずの取材立会い(東映広報)の人が
「楽しかったです!」って笑いながら言うくらい、
時間中、ずーっと笑いっぱなし。

肩肘張った部分がこれっぽっちもなくて、
飄々として自然体。
だから、こちらもいつもの調子が出て
笑いっぱなしで(それはそれで問題あるけど)終わったのですね。

2回目は、ちょっと無理やりにブッキング。
ほぼパブではない企画で、でも
もう一回会ってみたいな、と思ったので。

相変わらず、ふらりと取材現場に一人で現れて、
写真撮影のときも、手ぐしでちょっと髪を整えるだけ。
女優なんだから、もう少し気を使っても……、とこちらがハラハラするほど。
飄々未だ健在、って感じでした。

どうやら、その雰囲気が彼女のよいところであり、
逆に言えば、いまいちブレイクしない原因なのかも……。
このまま中年になってほしいなぁ。

(1996&2002)


アメリカ人

2004-06-18 13:06:01 | Weblog
みか氏のブログにあったあなたは本当は何人?をやってみた。

● アメリカ人さんのあなたは、指先が器用な天才肌。たいていの事は平均以上にこなせますが、その器用さが、繊細な印象を与えることも…。普段はクールなほど落ち着いていますが、いったんはじけると暴走しがち。ついつい悪のりして、後になって後悔することも結構あります。才能に頼りすぎず、実直な努力ができれば、新しい展望が開けるでしょう。

● ロイさんの本当のお母さんは、現在、北九州をさまよい歩きながら、あなたの名前を叫んでいます。

実直な努力が出来ないから、イマイチ足踏みしてるんだってばよ。
ちなみに「天才肌」って、当然のことながら「天才」ではないのよね……。

古尾谷雅人(故人)

2004-06-18 00:14:02 | こんな人でした
正直、怖かったです。

オレは、基本的に怖がったり、過度に期待したり、
そーいう「変な感情の動き」を無しに取材するんですが、
古尾谷さんは怖かった。

ぶっきらぼうだったし、
こっちの言葉に乗って話をしてくれるわけでもなかったから、
怖い感じがしたのはしょうがないことだったのかもしれない。
でも、今にして思えば、それは、
彼の「感情の動き」が読み取れ切れず、オレが勝手に空回りしてたからだと分かります。

実際、彼は全然怒ってるわけではなく、
インタビュー後の撮影のときには、こちらの意図を汲み取ってくれて
かなりバカなオファーにも快く応じてくれたものです。

「取材を受ける人を楽しませる」ってことが出来切れなかったわけで、
ただただ、自分の実力不足を反省したりするのです。

(1996 ?)


どこに何を置くか

2004-06-15 01:49:24 | Weblog
午前中、仕事でお台場のFテレビに。
東京テレポート駅からの道すがら、時間も早いし、
社屋の側面にあった灰皿設置のベンチで一服してたんですよ。
そしたら、植え込みのヘリにあったんです。
リポビタンD

あぁ、なるほど。
激務の合間に、青空の下で一服付けて、
そしてまた徹夜明けの体に鞭打ってスタジオに戻るAD。
そんな絵がぱーっと思い浮かんで、
ワタクシはうんうんと激しく納得したわけです。

で、一仕事終わって、今度は渋谷のN出版へ。
パソコンで作業していると、便意を催したのでトイレに。
個室に入ったとたん、ペーパーホルダーに載っていました。
チョコラBBドリンク

えええーっと。
飲むにことかいて、個室で、ですか?
隠れて摂取するアヤシゲなドリンクですか?
ワタクシは一気に名実ともに考える人になってしまったわけです。

飲み終わったビンを置きっぱなしにする反社会的な行為、とかよりも
先に飲んだのか後で飲んだのかとか、
そーいうどーでもいいことばかりに考えが及び、
いかなるシチュエーションも思い浮かびません。

シャワートイレなのに紙だけを使ったりと、
ショックを隠しきれないワタクシだったのですが、
ここでふと、恐ろしい予感が……。

2度あることは3度ある。

次は、どこでどんなドリンクビン置き去り事件に遭遇してしまうのでしょう?
どーでもいいようなことだけに、軽い戦慄が背中を走ります。

しかし。
事件は意外な結末を迎えるのでした。

編集部を後にしたとき、出入り口の面している裏路地で見つけてしまったんです。

メガネをかけたままのきちんと背広を着たサラリーマン(推定20代後半)が、塀に寄り添うように置かれていたのを。

月曜の渋谷、午後2時過ぎ。
営業の合間の昼寝でしょうか……。
誰が置いていったのやら。
侮れません。


って、携帯にカメラがついていることを思い出したのは、
駅に着いてからでした。
今日、一番の失策。

プレガスライブ

2004-06-14 01:16:06 | Weblog
昨日は、プレガスのライブを見に、下北沢まで。

まずは、ベースのghid氏お勧めのピンチブロックを観戦。
これがまた。なかなかによろしい3ピースバンド。
キャッチーで覚えやすいメロディの、でも広がり感のあるサウンド。
ベースの子が長身でスレンダーで愛想なさそうな感じだった、
という理由だけでなく、かなり気に入りました。

んで、「デビュー当時の少年ナイフっぽいけど、さらにお下手」な女の子バンドを挟み、
我らがプレガス。

今回のライブは、小ぢんまりした小屋だったからか、
オレの気分的な問題なのか
(メンバーのやる気、ともいうけど)
とても楽しかった。
相変わらず、きちんとウルサくて、きちんとロックで、
きちんと躍らせていただきました。
「もう少し聞きたいなぁ」と思わせてくれるんだから
よいバンドなんだ、と断言しちゃう。

その後、小屋での打ち上げに混じった際に、トビウオジャックの若い衆と歓談。
っていうか、オレとじょーとミーで絡んだ、のかも。
機会があれば、きちんと聞いてみたいもんです。
頑張れ、アラヤシキ。


とにかく。
「友だちのバンドだから見に行く」のではなく、
「聞きたいから行くんだい!」な気持ちを起こさせてくれるんだから
やっぱり、いいよなぁ。

時間芸術をしてる人たちには、
なんつーか、やっぱり悔しさを感じる、文字屋のワタクシなのです。