ご機嫌公論

フリーランスのライター兼編集者・ロイ渡辺のBLOG。
締め切り間際に更新されていても、それはあくまでも「息抜き」。

「ワイルドとは、いい男の少し粗雑な素振り」

2006-07-07 16:58:16 | 流布しない名言
発言者:某さん(女性、当時約30歳)

はっきりと誰が、と覚えてはいないのですが。

あるとき、何かの会話の流れの中で
「どんな男がタイプ?」と、今世紀最高にありきたりな疑問を提示してみたんです。
するその女友だちは
「ワイルドな感じの人」と、これまた可及的速やかにありきたりな答を返してきたんです。

しかし、そもそも「ワイルド」って、あなた、直訳すると「野生の」ですから。
ビタミンを野菜で摂取する代わりに生肉生内臓を食っちゃうケモノ、を指したりするんですよ?
まさか偏食男が好みなワケもなく、当然の帰結として「じゃあさぁ、ワイルドな男って、どんなよ?」と、聞き返したのです。

で、その答えがタイトルの名言。

そうなんだよ、そうなんだよ。
いい男じゃない個体がすると、ジャスト粗雑、なんですよ。
ちょっとした仕草やらファッションやらでは、どうにも到達できない頂に、ワイルドは存在しているんです。

短足小太りのオジサン(主に音楽業界に生息)が革パン穿いてるのを見ると、人ごとながら激しくガッカリするのは、このひと言があったからなのだなぁ。

「ダニエル・カールは天才」

2006-02-09 02:22:06 | 流布しない名言
発言者:ロイ

えーとですね、日本語に携わる仕事をしていて
「この人は天才だ!」と思ったのは2人。
ひとり目は「話し言葉」という意味で、
タレント兼ニセ山形人のダニエル・カール。
そしてもうひとりは、「書き言葉」という意味で
イアン・アーシー。
彼は、母国語ではない日本語で
『怪しい日本語研究室』という作品を著しています。
すごいよ、これ。

天才の根拠は、2人とも、母国語ではない言葉を
「操っている」ということ。

オレの友人の職場に、帰国子女の小僧小娘がたくさんいるらしいのですが
ヤツらは案の定、まったくもって使えないのだそうです。
残念ながら、多くの帰国子女たちは、単に「英語(など)が話せる」というだけで、
言語を操る才能があるわけではない、のですね。
人を説得する、人に不快感を与えない、人との距離を掴む……。
言語には「時間と距離を隔てた相手に対して何かを伝える」という
第一義的な存在理由以上に、多彩な側面があります。
そして、それは「伝わればいいんでしょう?」的な思考の人では
決して上達しないのですよ。

ダニエル・カールは天才です。
別に、大好きではないですけど(笑)。


「来月になったら、解き放たれてやるぞ~」

2005-02-21 01:32:52 | 流布しない名言
発言者:jojo氏(男性、40歳)

このブログにもたびたび顔を出している
友人jojo氏の発言。

仕事に追いまくられ、週末ももれなく出勤し、
あまつさえ愛車がふたたび入院しちゃったりと
かなり追いつめられてる氏の「ココロの叫び」です。

着目するべきは、受動態と能動態が混在しちゃうくらいな
せっぱ詰まった感。
同情と苦笑を誘う、素敵なひと言ですね。

『借金があっても貯金』

2005-01-11 05:52:10 | 流布しない名言
発言者:羽賀健二

いや、実際にこう言った訳じゃないんですけどね。
「はなまるマーケット」で(意外なニュースソース)、
そんなことを話していたんですよ。
一番借金の多かったときでも、貯金をしていた、と。

元来オレは貯金が苦手、というか
貯金に快感を感じないタイプの人で
まぁ、快感を伴わないと何事も上達しないわけで。
ということで、この歳まで、貯金がダメでした。

でもねでもね。
確かに、借金を返すのも大事だけど、
だからこそ、そのタイミングで貯金をしておかないと
返済が終わったときに「手元に何も残らない」って
何のモチベーションも湧かないような状況になっちゃうんですよね。

完済した爽快感がそのまま、
次にする「何か」に繋がるために、
借金があっても貯金、なのですね。
ものすげぇ、共感。
好きでも何でもない羽賀健二の言葉だからこそ
胸に染み入りました。

ちなみに、現段階の金額を聞くような
そんな野暮なコメントは黙殺しますので
あしからず(笑)。

『ロマンティストは税金が高い』

2004-09-09 05:17:13 | 流布しない名言

発言者:Tさん(女性、26歳)

本当のロマンティストは、現実を直視する能力のある人、
だと思います。

現実を直視し、理想との乖離を実感し、
その上でロマンに重きを置く。
「こりゃ無理だ」と判断して、心の片隅に追いやったとしても
それでも絶対忘れられない。
忘れるつもりもない。
でも、無理だという判断は、自分で下した絶対の判断。
だからそれには従う。
それがロマンティストです。
間違っても、ロマンを「闇雲に追い求める人」のことではない、と
オレは思うわけです。

税金とは、義務として支払わなくてはならない、
いわば「自由であるための代償」としての比喩。
国家の礎的な役割をさすモノではありません。

でもって『ロマンティストは税金が高い』。

痛い。
痛すぎます。

税金を安くするために、
「このあたりまでは譲歩しよう」と現実と折り合いが付けられないのです。
なにせ、ロマンティストだから。
冷静に考えて、支払える税金なら、
歯を食いしばって(でもそれを表には出さないで)
支払い続けます。
ロマンティストであることを途中で止めることが出来ないんです。
なにせ、本当のロマンティストだから。

ロマンティストなんてものは、
美しくも褒められたモノではないのです。
「左利き」とか「島根県出身」とか、
単なるそーいう属性なんです。
この名言は、そんなことを
とっても痛い感じで再確認させてくれます。

流布しない名言

2004-09-09 05:00:19 | 流布しない名言
眠れないときは眠らない、というスタンスのワタクシなので
こんな新しいカテゴリを作ってみました。

名言とは「人の心を打つ、優れた言葉」だそうです(by ATOK14)。
だとすれば、名言は必ずしも万人に受け入れられる必要もなく、
それがたったひとりでも、心を打っちゃえばすなわち名言、
な訳です。

ってことで、少なくともオレの心を打つ名言を
ここにつらつら書いてみようかな、と。

オレの書くことなので、時折、
極端に狭い話であるとか、
おおよそ一般的には受け入れられないスタンスであるとか、
名言と言うよりは暴言に近いモノも入ってくるでしょうが、
そこはぐぐっとこらえてつかぁさい。

このカテゴリーに書かれたことは、
少なくとも、誰か特定の人に向けたメッセージではありませんし、
一部のグループに属する人たちを貶める目的もありません。
それだけは明言しておきます。

そんな性質上、このカテゴリに関しては
コメントにレスを付けられないことがあると思われます。
お含み置きくださいませ。