ご機嫌公論

フリーランスのライター兼編集者・ロイ渡辺のBLOG。
締め切り間際に更新されていても、それはあくまでも「息抜き」。

カケルニ

2006-07-28 20:09:33 | Weblog
結構真面目に粛々と編集部で作業をしているロイでございます。

校正さんのリアクション待ちの時間を利用して
ふらり近所のブックファーストに。
結果的に、持ち帰るのがちょっとイヤなくらい、
買っちゃいました。

でね。
そのとき思ったのだけど。




オレはまぁそこそこ本を読むんですが、
読む本はまず9割方、小説なんです。
仕事の関係とかで実用書を読んだり(そして書いたり)するんだけど
好きで読むのは、小説なんです。

ミステリ、冒険、時代、青春、稀に純文学、恋愛、ファンタジー、SF、超稀にホラー。
そして、それぞれ本邦作品、翻訳作品。ジャンル的には×2。

「日本の女性作家が書いた湿気てる恋愛小説」以外は読む前から敬遠しない、
まぁ、バランスのいい感じで読んでるのではなかろうか、と。

本屋のフロアを巡っていて、自分に聞いてみるんですよ。
「今日は何が読みたい気分だ?」と。

このときに、選択肢が多いってのは、とても幸せ。
気分なんてもんは、その日の体調、外気温、食べたもの、
諸々に影響されるもんです。

何だかやけに攻撃的な日もあれば、世界平和を強く願っちゃう日もあるし。

そういう山やら谷やらを均すことなく、そのでこぼこのままに
いろんなもんが読める、読む素地がある、読む気になれる。
それって幸せだなぁ。




ちなみに本日はSFな日、のようです。
マイルズ・シリーズの新刊出てたからね。
あぁ、雑食で良かった。

LOUIS GARNEAU

2006-07-26 21:57:40 | 自転車
ルイガノ、と読みます。
今2番目にオレが気になってるカナダ生まれの憎いヤツ。
お手頃だし可愛いし。

そして、1番目に気になってる「メタボリック一歩手前」のお腹を何とかするべく
購入&ガシガシ運動大作戦、を決行しますよ。
ええ、しますよ。

ってことで、決意の表明のために、カテゴリにも自転車、を追加。

尻すぼみにならないよう、叱咤激励はいらないので
こっそり陰から応援してください。


Golden Beauty

2006-07-25 02:28:15 | お仕事告知
そういえば……的な告知で申し訳ないのですが、
こんなお仕事もしてます、なご報告です。

宝島社の系列である宝島ワンダーネットが運営する
ファッション系の通販サイト「MY FASHON」の中で、とある記事の取材・構成・文を担当してます。

リンクをクリックしてもらって、飛んだ先のページの右側に
「対談デート」ってバナーがあるので、またさらにそこをクリック。
するとDEVILOCKのページに至りますので
またまた右側にある「対談デート」ってのをクリックしてくださいまし。

さ、別窓が出ましたね?
コレ、DEVILOCKのプロデューサーである遠藤氏が、各界の美女とデート風に対談する、
というコンテンツでございます。

第1回は女優・奥菜恵さん
第2回はギャル社長・藤田志穂さん

よかったら、ちょっと覗いてみてくださいな。

お詫び

2006-07-21 17:04:03 | Weblog
えーとですね。
昔から、計画性、なんて言葉と無縁なところで生きてきたわけです。
そのツケは、警官から「ようするに無職ですね?」と言い切られちゃうような
フリーの編集者兼ライター、なんて仕事に就いちゃったことで
ある意味「プラマイゼロ!」な気分でいたんです。

しかし。
ツケは払い切れていませんでした。

溜めに溜めたブログのコメントへのレスを
今日諦めました。

ごめんなさいごめんなさい。
「もうちょっとしたら、気の利いたコメント返そうっと」
とか思いながら、無理でした。
「もうちょっとしたら」とか、そんな微妙でソフィストケイトされた時間感覚
あるわけ無かったんです。

っつーことで。
次の記事からはちゃんとレスするぜ!
多分な!
(開き直りつつ……)




ほんとにごめんなさい。

リチャード・マチスン?

2006-07-17 17:08:20 | Weblog
昨日は近所の飲みメンバーと軽く飲んで花火をやったりして
(平均年齢34歳オーバー)
さっくりと夏モードになったワタクシでした。

ってことで、下駄箱から2シーズンぶりにサンダルを出してきて
冷蔵庫補充を目的として近所のスーパーに出かけたのです。

家から出てほんの数分、やけに緩いサンダルに「おかしいぞ?」
と思い始めたのです。
だってね、足首のストラップはきちんと締めたし、
サイズがベストフィットだということは知ってたし。

がしかし、歩けば歩くほど、どんどん緩くなってくるんですよ。
何? 『ウルトラQ』の「1/8計画」? オレが小さくなってるの?
そういえば「縮みゆく男」って小説があったなぁ。

とか思ってたら、歩くたびサンダルが崩壊していくんです。
一歩踏み出す、サイドが千切れる。
一歩足を上げる、靴底が割れる。
あれよあれよと言う間に、サンダルが「元サンダル」と化していき
気が付けばワタクシ、休日の昼下がりに裸足で困ってるオジサン(路上にて)、に
なっておりました。

精神的に半ベソをかきながら、裸足で引き返し、足を洗って
玄関先で証拠写真撮影。

ゴムの劣化は恐ろしゅうございます。


「ワイルドとは、いい男の少し粗雑な素振り」

2006-07-07 16:58:16 | 流布しない名言
発言者:某さん(女性、当時約30歳)

はっきりと誰が、と覚えてはいないのですが。

あるとき、何かの会話の流れの中で
「どんな男がタイプ?」と、今世紀最高にありきたりな疑問を提示してみたんです。
するその女友だちは
「ワイルドな感じの人」と、これまた可及的速やかにありきたりな答を返してきたんです。

しかし、そもそも「ワイルド」って、あなた、直訳すると「野生の」ですから。
ビタミンを野菜で摂取する代わりに生肉生内臓を食っちゃうケモノ、を指したりするんですよ?
まさか偏食男が好みなワケもなく、当然の帰結として「じゃあさぁ、ワイルドな男って、どんなよ?」と、聞き返したのです。

で、その答えがタイトルの名言。

そうなんだよ、そうなんだよ。
いい男じゃない個体がすると、ジャスト粗雑、なんですよ。
ちょっとした仕草やらファッションやらでは、どうにも到達できない頂に、ワイルドは存在しているんです。

短足小太りのオジサン(主に音楽業界に生息)が革パン穿いてるのを見ると、人ごとながら激しくガッカリするのは、このひと言があったからなのだなぁ。

「自分探しの旅」続報

2006-07-06 12:41:48 | Weblog
書き逃げにするつもりだったんですが、続報です。

中田くんの引退表明文が教科書に載るかもなんだそうです。

もうね、詳しいこと述べたくないです。
ただ、こんな文を「よし」と思った「小中学校の教諭」が多数いる、
という内蔵が痒くなっちゃうような事実に愕然としてしまいました。
小中学生をお持ちのお父さんお母さん、
自分の子どもの通う学校の担任がこんなことしてないかどうか、
電話して確認してみることをお勧めします。
その彼(彼女)は、熱心な教諭かも知れませんが、少なくともセンス無いっす。
ここはひとつ、止めてあげましょう。


……しかし、教科書って。

その行動には賛同

2006-07-05 18:12:17 | Weblog
電撃的に引退表明をした中田英寿。

彼(の努力、行動、実績を鑑みて)だからこそ感じた「やりきれなさ」が
よく分かる引退表明文でした。
引退は多分、残念なことなのだけど、大の大人がきちんと考えた結果の行動なので
オレごときが言葉を差し挟むことではありますまい。

でも、しかーし。

人生を旅にたとえたり、「自分探しの」とかくっつけちゃうのは
お願いだからやめてほしかった……。


そりゃあ中田英寿だからこそ納得できるたとえなのだけど、
なんというか、えーと、もう、お願いだからやめて。
事務所スタッフは、こういうときこそ
「レトリックとして、旅はやめようよ」って、
クールに忠告してあげるべきだったんじゃないかな……。

オレは「旅」というものに大きな意義を認めないタイプの人です。
というか、ひとつところに根を張って、でも日々の生活に潰されず
自問自答を繰り返し、世界に思いを馳せる、
そんな人の価値や毎日を、
たったひと言の「旅で新しい●●を見つけた」的な言葉が
台無しにしてしまう気がするからです。

旅に出て見聞が広がることを否定しません。
旅に出ることで、自分がないがしろにしてきたものの価値を
改めて気づくこともあるでしょう。
でも、そういう「いい側面」だけをクローズアップするような文脈が
どうにもこうにも、好きになれないんです。

得るモノと失うモノはきっと同量。
旅に出ることで失ってしまうモノは、得るモノと同じ量である気がします。
旅に出る前の自分が所有していたすべてが、
旅から帰ってきたときも「そこにある」という大前提での旅なんて
何があっても認めたくないし。


旅に出るからには、それなりの覚悟の上か、
あるいは旅を本当に日常茶飯事(移動距離が長いだけ)としてこなすか、
のどちらかじゃないと、なんだか、そう気持ちが悪いんです。

ですから、中田英寿の「引退>新たな旅」は、
正しいレトリックではあるのです。

が、やっぱりやめてほしかった……(しつこい)。

あのニュースを見て、別の意味でやりきれない気持ちになったロイなのでした。





読書するサルの備忘メモ 06’ 06

2006-07-03 02:05:52 | Books
6月
畠中恵「うそうそ」新潮社
東山彰良「ワイルドサイドを歩け」宝島文庫
米村圭伍「紀文大尽舞」新潮文庫
石持浅海「扉は閉ざされたまま」祥伝社
ローレル・K・ハミルトン「十字の刻印を持つふたり」ヴィレッジブックス
野火迅「隠し剣 奥義抄」ヴィレッジブックス
三羽省吾「イレギュラー」角川書店

今月のひと言:
畠中、東山、米村3氏は、外れのない手堅い作家と言っていい感じ。
ちゃーんと面白いしさ。
んでもって、今月の拾い物その1は「十字の刻印を持つふたり」。
ヴァンパイアなどのアンデッドにも人権のあるアメリカ(つまりパラレル・ワールドなんだけどね)が舞台。
これ、本国では人気が高く、シリーズが続いているそうだし、中毒性小説好きとしては、嬉しい。
んでもってその2は、なんといっても「イレギュラー」!
作者の三羽省吾は「太陽がイッパイいっぱい」で注目してたのだけど、なかなか巡り会えなくて久しぶりの再会、って感じ。
彼の文章は、手綱をリリースするときのタイミングの巧さが特徴的。
ボケの使い方とかは、かなりオレのノリに似てる気がするんだけど、それ以外のときの「平らな文」がノーブルで、その押さえ方みたいなものが、とても上手。
で、本作は高校野球大嫌いなオレでも、最後の最後まで、最高に熱く楽しく読めたのですよ。
声出して笑ったし、首筋がぶわっとなるくらい熱くもなれたし。
いやあ、いいわ。