笑うかどには福きたる

日常生活で見たこと、聞いたこと、感じたことを牧歌的にのんびりと書いています。

「パイレーツ・オブ・カリビアン /デッドマンズ・チェスト」 -オーランド・ブルームという味付けは

2006年08月06日 01時47分08秒 | 映画
時々読んでいる映画のゴシップサイトで、「役者でダメなら写真家になろうか、とオーランド・ブルームは考えているようだ」という記事を読み、う~むと思ってしまいました。
今回の「パイレーツ…」を観ても、主役級のキャラだから見せ場と台詞があるものの、脚本によっては省くことが可能かも。。。とふと感じてしまったことも事実だったからです。

前回登場したキャラたちの個性に奥行きが出ているのに対して、オーリ演じるキャラが、個人的にはどうもいまひとつ中途半端なのです。というかこの中途半端さがウィル・ターナーのキャラで、この中途半端さでOKなのか、と、ものすご~く疑問なわけです。
厳しい言い方をすれば、キャラに魅力的だと思わせる味付けをするのが俳優のお仕事だとしたら、オーリは何も味付けをしていないのではないか、とすら思うわけです。 あえて言えば「いつの間にかオーランド・ブルームという味付けをされちゃったウィル・ターナー」とでも言いましょうか。。じゃ、その「オーランド・ブルームという味付け」は何かといえば、「優柔不断できれいで優しい」(笑)。。。。
ここにきてようやくファンも本人も「レゴラス王子」の呪縛から解き放たれた、ということなのでしょう。でもこの事実に一番傷ついているのは、実はオーリ自身かもしれません。

ノリントン役のジャック・ダベンポートや、義眼の海賊を演じたマッケンジー・クルックといった、ほぼ同じ年代で脇役だけどキャリアは自分より上の役者や、年下なのに演技力での評価をぐんぐん上げているキーラを見て、自信をなくしてしまっている(のかもしれない)のも分かるような気がするし、製作サイドの当初の目的、「ブレイク中のオーランド・ブルームで集客しよう」で自分がこの作品に呼ばれたこともわかっているでしょう。そして今となってはスパロウ船長だけで十分集客できることもわかっているでしょう。。。

自分のキャリアは、ラッキーだけで出来ている。オーリはそんな心の穴にすっぽりを落ち込んででもいるのかもしれませんね。
それなら、思い切って活動の場をテレビや舞台(もともと俳優学校出身なのだから)に移せばいいのに、と外野の私などは思うのですが、そこが一度華やかな世界に身を置いてしまったモノの悲劇なのかもしれません。

こういう話で私がいつも思い出すのが、野球場で着ぐるみを着てファンサービスをしている人たちを取り上げたあるテレビ番組です。
元プロ野球の選手が戦力外ということで球団から解雇され、それでも好きな野球業界に関わっていたいと、その仕事を選んだ、という内容でした。誤解を恐れずに言うならば、ヒトの生きる方向は、この「好きなことを続ける」に尽きると思うのです。どんな形であれ、好きなことを続ける(または関わり続ける)ことは、自分に正直に生きるということで、誰に対しても決して恥ずかしい生き方ではないと思うのですね。
話を戻すと、役者がダメなら写真家になって戦地に赴いて。。。ってそれでも「映画の主人公」のような発言をしているあたり、オーリ、あんたダメ過ぎ。。(笑)

主役にこだわらなくてもいいんじゃない? 「なんで役者になろうと思ったのか」をもう一度考えてみたら、見方も変わり、ひょっとして気持ちも楽になるかもしれないよ。がんばれオーリ!←と、結局最後には応援してしまう弟キャラの、しょ~もないオーランド君なのでした(笑)
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