robihei日記(将棋とか、GOLFとか、徒然に)

将棋ファン暦30余年、10年程前のNスペ「対決」を観て将棋ファン熱が更に高じ、以来ずっと棋界ウォッチャーに

棋王戦開幕

2006-02-05 02:07:23 | 将棋な私
羽生善治棋王に森内名人が挑戦する棋王戦第一局が今日指され、後手番の森内名人が先勝した。

ただの将棋のタイトル戦のニュースの様だが、以下のような
背景文脈を抱えている状況下でのこの日のタイトル戦はきわめて
興味深い関心を心ある将棋ファンから寄せられていた。

①羽生4冠はこの対局まで18連勝中で、今日の敗戦で連勝が
  ストップしたこと
②このタイトル戦の次に予定されているのは4月にスタート
  する名人戦で、羽生4冠はその挑戦者の最右翼
  (状況としても、ファンの期待値としても)であること
③さらに、②の状況を踏まえてではあるものの、羽生名人が
  この春実現すると通算5期名人位獲得で、大山康晴・
  中原誠・谷川浩司らに次ぐ「永世名人」としての地位を
  得ることになること。逆に森内名人が今期の名人戦で防衛
  した場合、羽生4冠と並ぶ通算4期の名人獲得となり、
  「次の永世名人」レースの実質的な先頭に立つことになること

これらの様相が絡み合って、非常に大きな興味関心を集めて
いたのである。

しかも、すべての棋戦で相当レベル以上の活躍(強いから当然
なのだが)をしている羽生善治を以ってしても、棋界最高棋戦
と言われる名人戦と竜王戦の2タイトルには不思議と縁が薄く、
その薄幸性もあいまって将棋界の正しい秩序を求めるファン
たちから早くあるべき秩序に(要は最強である羽生4冠に最高
位である名人戴冠を!)という声なき声を集めている状況下で
のタイトル争いのスタートだったのである。

私個人はといえば、超がつくほどのハブキチであり、上記の
一般的なコメントのフリをして書いている意見というか民の声
風の発言はすべて自身の希望願望といっても過言ではない。

で、また(この辺からちょっとくだけてきちゃうんだけど)
森内が他の棋戦では弱そうなやつにもポロッとまけたりする
くせに、羽生とやるときだけ妙に強いというのが癪に障る。
とっても障る。とにかく障る。

今日の将棋もすごかった。一時はどう見ても救いようのない
局面から絶妙の凌ぎに凌ぎを重ねて一度は逆転したか?
とまで思わせた羽生4冠だったが、最後はちょっと届かずに
駒を投じる結果となった。ライブで見ていて、実に将棋という
頭脳スポーツは骨身を削って対局しているかということを体感
させられるような一局でありました。

ともあれ、これからの展望。

■棋王戦は、正直言って未知数。
  次の羽生後手番を羽生が勝てば3-1で防衛の可能性大、
  負けると失冠の可能性が70%?ぐらいと思う。

■失冠をすることもありえることを前提に、今回の12番勝負
  (棋王5番+名人7番)をトータルで捉えて、森内将棋の
  分析の再構築を進めていることを信じたい

■で、名人戦は4-0もしくは4-1で奪取するシナリオを実現する

ということで展望したい。参考にしたいのは昨年中盤の羽生佐藤
の17番勝負(棋聖5番+王位7番+王座5番)である。
棋聖こそ2-3で奪取失敗したものの、その後2-3から2連勝で
王位防衛、王座は三連勝で防衛と佐藤将棋を再整理して打破した
羽生4冠の学習適応能力の発揮を願いたい。
極端にいえば、棋王戦を2-3で失冠するような流れになれば、
ほぼ90%以上名人位の獲得は確実であると予測できると考えている。

改めてあえて書くが、森内俊之名人は「傾向と対策」の人である。
アタック25優勝経歴(これは半分冗談だが)を始めとする
クイズ経歴の多彩なる部分が証明するように、「学習し、準備
構築し、その結果を出す」ことに非常に長けている人物である。

将棋界を音楽の歴史と重ねるのも変だが、羽生善治は音楽史上
最大業績を誇るモーツァルトに匹敵する不世出の天才なのだから、
「正しい秩序の構築と、それを踏まえての更なる業績の積算」を
着実に実現するように願いたい。

また七冠王、とまでは言いませんから(いってるけど^_^;)、
何とか名人位は早く奪還して、通算10期は持つように、
タノンマスヨ、善治さん。






  

宮里藍の危機

2006-02-05 01:29:06 | Golf一般
特にファンではないのだけど、とっても気になっているので
このタイミングで半分予言としてコメントしておくことにする。

宮里藍が今年については結構ヤバイ。それも相当に。
理由は単純、マネジメントのミスである。

2004年の賞金ランキング(日本女子)3位だった北田瑠衣と
いう選手がいる。
ゴルフファンなら多少は知っているかも、という程度の知名度である。
というのも去年はシード落ち(50位以内に入れなかった)して
しまい、「圏外」の選手に戻ってしまったからである。
一番有名になった瞬間は、ちょうど1年前の第一回の女子ゴルフ
ワールドカップの優勝メンバーとしての表彰を受けた瞬間。
ただその時点で彼女のゴルフは既に取り返しのつかないレベル
に崩れていて、絶好調+確率変動でスーパーマリオ状態だった
宮里藍の足を引っ張りながらのチーム優勝だったのである。

北田選手の去年の不調は、体調不良(04年末の故障箇所手術と
リハビリ不足←だったらW杯辞退しろよ^_^;って感じ)と
調整不足のリカバーを戦略的に再構築できないままシーズン
の大半を空費したことによって、最悪の賞金シード落ちの
体たらくになったわけだが、今年の宮里藍はそれに勝るとも
劣らないほどの調整・マネジメント上の危機状態でのシーズン
インである。

■超人気者になった結果の「オフなし」状態の持続
■もろもろのしがらみ(と報道各所から推測される)からの
  男子ツアー参加によるゴルフそのもののチューニングに
  与える悪影響
■W杯の惨敗を予測させるような「VISA取得による現地入り
  の遅れ」等の諸所の状況から推測されるマネジメント体制
  の不備不足

要は「宮里藍を2006年最大幸福に導くための戦略戦術及び実施
スケジュールの設定」が全くなされない状態でシーズンインする
状況になっている。

このコメントはANZ(豪州)の3日目終了後の時点で書いている。
諸見里しのぶに3打置いていかれての最終日ラウンドがどうなる
か、また次大会以降の状況推移がどうなるか、正直見えていない
段階ではあるが、今断言してもいいぐらい、今年の(少なくとも
年の前半)の宮里藍は相当苦労しつつの米国女子ツアー生活に
なる可能性が高い

打開策として

■しっかりとしたオフをかねたミニ合宿期間の設定
  (1ヶ月見当か?)
■上記のミニ合宿を含めたスケジュールの再設定による軋轢を
  クリアするための新しいマネジメント体制(親や周囲の
  甘い判断でトップアスリートのシーズンスコアその他の
  業績をスポイルしない体制)の構築
■本人のマインドセットの再設定を含む仕切りなおし

これらを短期間に実施できれば、「ちょっと春だけ不調だった
いつもの藍ちゃん」に戻れる可能性は大だと思うが、それが
できないと「規模の大きな北田瑠衣症候群」に罹患した宮里藍を
見ることになりそう
で、ちょっと心苦しい予感がして仕方がない今日この頃である。