robihei日記(将棋とか、GOLFとか、徒然に)

将棋ファン暦30余年、10年程前のNスペ「対決」を観て将棋ファン熱が更に高じ、以来ずっと棋界ウォッチャーに

巨星堕つ

2010-02-04 16:32:20 | 将棋な私
既報の通り、昨日行われたA級順位戦第8回戦一斉対局。

互いの首を掛けたがけっぷちの戦い、藤井-佐藤康光戦は、先手番藤井の穴熊から、
只捨て▲8二銀の鬼手一閃!以降大差の決着。

これで、名人2期、通算タイトル12期、永世棋聖位資格保有者の佐藤康光がA級陥落決定。
名人経験者の降級は中原誠以来10年ぶり。

佐藤の今期、●●●●●●○●という成績では如何ともしがたい。
前々期の時、●●●●●●○○○で奇跡の生還をした訳だが、それを再現するには
至らなかった。

現役でのタイトル数ランクでいえば、羽生谷川に次ぐ第三位、永世位を保持する現役棋士
も羽生谷川森内(名人)渡辺(竜王)佐藤(棋聖)と5人のみ、まさに将棋界という小宇宙
での「TOP of Tops」の一角の陥落・・・

まさに「巨星堕つ」である。

次期、B1という池で佐藤康光という鯨がどういう立ち振る舞いをするかというのも興味
がないではないが、やはり第一感としては「違和感」が表現として相応しい。

佐藤が負けて陥落すること、これからのことでシビアに言えば、「負けて落ちたこと」より
「佐藤はもはや最強ではない」と思われること(信用の崩落)の方がより深刻である。
これを一期での圧勝でA級復帰という形で反証できなければ、文字通り佐藤の棋士としての
朱夏の時期は終わっていくことになる。

2010年という今年1年、佐藤康光のことを注視していこう、と改めて思う1日となった。

最後に一言。鰻屋こと藤井猛九段、良く勝って凌ぎました。とはいえまだ首の皮が完全に
繋がっていないという状況。佐藤を屠った者としての義務、次ぎ勝って残留はTOP棋士
としての絶対の義務。是非それを果たして欲しい。