里山の山野草

里山と山野草の復活日記。

“ゆとり縁” のエヒメアヤメ見学

2011年05月07日 | 山野草の繁殖
今日は、上下町小堀の“ゆとり縁”へエヒメアヤメを見学に行って来た。
場所は、先日訪ねた“賀茂神社”の近くだ。

ゆとり縁”は、オーナーが畑を真砂土で埋め立てて造った庭園で、



その中には、至る所に小さなエヒメアヤメが植えてあり、目印に竹串が立ててある。



時期は一寸遅かったようで、既に咲き終わった花が多かった。


しかし、やや日陰には未だ綺麗な花も沢山残っており、中に白花が咲いていたのには驚
いた!  突然変異で咲いたそうだが、今年になって紫花に戻ったものもあるそうだ。




オーナーから「咲き終わった花には、もう実が膨らんできている」と指し示されたが、何と
花がらより随分下の方が膨らみ始めている。 そんな所へ実が出来るとは知らなかった!


オーナーは、この実が熟す7月になると毎年播種し、最初の100株余から今や1000株も
の数に殖やしたそうで、しかも、それを一般に開放して居られる。
ゆとり縁”の名前も、世知辛い世の中をもっとゆとりを持ち、花を通じて出来た人と人との
つながりを大事にして行こうとする思いから名づけられたらしく、いきなり訪ねた私にも丁寧
に説明して下さった。 有難い事だ!

記念に、H21年7月に播種した足掛け3年の苗を譲って頂き、自宅で実生を試みる事に
した。 早ければ来春、遅くても再来年の春には花をつけるそうなので今から待ち遠しい!


〔オーナー直伝の栽培法〕
 ・7月に実が黄色くなってきたら採種。
 ・真砂土:赤玉土:鹿沼土:バーミキュライト=1:1:1:1 へ採り播き。
 ・半日陰で乾燥させないように管理する(過湿は不可)。
 ・翌年の4月に発芽するので、1ヶ月後にポリポットへ同じ用土を入れ、根を傷つけな
  いようにして移植する。
 ・1年後、庭の南向きで日当たりの良い場所の真砂土へ、根を傷つけないようにして移
  植する。 ※株分けは、以後も一切やってはいけない。

〔栽培の3条件〕
 ・植えられた所から、他の場所へ移植しない事。
 ・植えられた所が、その花の生涯を送る場所と心得る事。
 ・施肥はしない事。