里山の山野草

里山と山野草の復活日記。

ショウキランの花

2011年06月26日 | 山野草
6月24日、
ひろしま県民の森”が催す“比婆山山系とシークレット”というイベントに参加した。
1泊2日の日程で、初日は施設周辺の森でショウキランを探し、2日目は“天女”に逢い
に謎の場所に行くという企画だ。

降水確率40%という梅雨のさなか、昼食もそこそこに未だ見た事が無いショウキランを
求めていざ出発だ!

途中で樹木や草花の説明を聞きながら、前もって講師が見つけておいた場所に到着。
以前は蹴飛ばしながら歩くほど群生していたらしいが、樹木を伐採したり盗掘に遭った
りして、今や幻の花になっているらしい。
どうやら水が好きなランで、いずれも水辺に生えていた。


6~8月に、いきなり地面から茎を伸ばして淡紅色の花をつけるが、1週間ほどで黒く萎
れて地上部は枯れてしまう儚い寿命の花で、その姿が鍾馗(疫病神や魔を除く中国の神)
に似ている事から名づけられたそうだが、なるほど言われてみるとそう見えなくも無い。
その奇妙な姿には、初めて見るだけに感激した!

ところで、こういった催しで紹介した珍しい植物は、環境が変化した訳でもないのに何故
か急に激減してしまうそうで、このショウキランも例外ではないそうだ。
葉が退化している為に光合成が出来ず、菌類に寄生して栄養を得ている植物なので、
持ち帰っても育つ訳が無いのに困った人達がいるものだ!

幸いな事に雨も降らず、長年の懸案だったショウキランにも出会え、満足して帰った。
この後、夜はフランス料理のフルコースを頂き、翌日はマイクロバスで遠くの山へ講師
つきで登る事になっていて、オマケに4人部屋を一人で独占だ。 これで10,500円とは
随分リーズナブルな料金で有難い。

外は間もなく土砂降りの雷雨となってしまい、翌日の天候を心配して寝付けない夜を過
ごした。



ショウキラン、鍾馗蘭(ラン科、ショウキラン属)
北海道~九州で、山地の日当たりの悪い場所に自生するラン科の腐生植物。
葉は鱗片状に退化していて光合成はせず、菌類に寄生する。
6~8月に、20cm前後の花茎を伸ばし、大きさ約2cmで淡紅色の花を数個つける。
〔名前の由来〕
花の形が鍾馗様に似ている事から鍾馗蘭と名づけられた。


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