疾風怒濤の80年代

日本中が熱い風に包まれていた1980年代
そのころの音楽・映画・テレビなどを語る30代のための
広場です!

中田引退に思う

2006年07月05日 07時16分34秒 | 社会
サッカーの中田英寿選手がサッカー選手として引退するとのことです。

いろんな反応があって、基本的には「ヒデらしい決断だ」という
好意的なものが多いと思います。

でも、私はちょっと引っかかる部分があるんです。
ジダンは「このW杯が終わったら引退する」と公言して
「ジダンのラストダンスを終わらせるな!」とチームは一致団結した
わけですよね?
もちろんジダンと中田では立場も違うとは思いますが、中田も半年前から
考えていたのであれば、公表して退路を立った上で、若い選手たちに
「今回私は全てを伝える」という努力をしていれば全然、ほかの選手たちが
ヒデの言葉から受ける印象って違っただろうし、もしかしたらベスト16まで
行ってたかも知れないわけですよ。

でも彼は、自分のスタイルを優先したわけです。
しかも発表の仕方も、まだW杯が終わりきっていない時期に、電撃的に
発表して、かなりナルシストとしては天晴れとはおもいますが、
「最後まで自分のスタイルに固執してしまったのだなぁ」という風に
私は思います。

ラモスが6月24日にこんな事を言ったそうです。

元日本代表 ラモス瑠偉(現東京ヴェルディ監督)
「負けて残念とか、悔しいとかそういうレベルの話じゃない。腹立たしいだけよ。ジーコも選手達も頑張ったと思うけど、代表に選ばれてね、W杯で「頑張る」のは当たり前の話でしょ。オレが怒ってるのは何のために「頑張った」のかが間違ってるから怒ってるんだ。代表っていうのは日本のために自分の全てを賭けて戦う場所だって。W杯を目標にやってきて選ばれなかった全ての選手達の思いを背負って命賭ける場所だって。この代表からはそういうものが全然伝わって来なかった。

最後にピッチでヒデ泣いてたけど、その涙は何の涙なのか聞きたいね。自分の最後のW杯になるから?力出せなかったから?ふざけるなって!泣くほどの悔しさを感じるんならもっともっとチームに溶け込まなくっちゃダメ。自分がやりたいサッカーがチームでうまく出来ないならチームがうまくやれるサッカーに自分から合わせなきゃ。代表はいつもどこでも勝つ事だけが正しいの。「オレの考えが正しい」っていくら言っても勝てなきゃそれは正しくないの。それがわからなきゃいつでもサッカー選手辞めてもいいよ。同情も何もしない。」


今となっては死者にムチ打つようだとは思いますが、中田選手は日本にとって
稀代の名選手だとは思いますが、彼に欠けていた物もまた、多かったと思います。

私個人としては、いくら年齢を重ねても、いくらボロボロになっても前を向いて
にこやかに現役を続けるカズや、明るく周りを鼓舞し続けるゴンにシンパシーを
感じます。

あと、やっぱり中田が出来なかったことを、WBCでイチローは成し遂げたんですよ。そこに戦前から期待したわけじゃないですか?
でも中田は敗れたんですよ。いろんな意味で。
だから、手放しでは賞賛できないし、かっこ悪いと思います。
コメント
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