りきる徒然草。

のんびり。ゆっくり。
「なるようになるさ」で生きてる男の徒然日記。

初・電子書籍。

2015-07-23 | Weblog
ここ数日、就寝間際の布団の中で、村上龍の「69-sixty nine-」を読んでいる。

1969年の高校3年生が主人公の自伝的小説。
今から28年前に発表された作品なのだが、当時主人公と同じ高校3年生だった私は、下校時に高校の近くの書店に立ち寄って購入した。



理屈抜きで面白い小説だった。
秀逸な小説とはあらすじだけではなく、文章表現や言葉の選択やその行間に滲み出る味や空気が肝要なのだと、高校3年生だったワタシは、この小説で初めて知った。

それ以来、今でもこの本は家の本棚の中に置いてあるのだけど、ここ10年くらいはページを開くことがなかった。
それが先日、ふと思い立って、また読みはじめた。
しかし、本棚の中から28年前に買った本を引っ張り出してきてはいない。
その代わりに、布団の中でスマホをいじって読んでいる。
いわゆる、電子書籍である。



今まで、電子書籍に触手を伸ばすことがなかなかできずに躊躇していた。
購入方法も分かる。便利なことは百も承知。
ワタシ自身、作品を電子書籍化してサイトで発表もしている。
しかし、いざ自分が購入するとなると、それはまた別問題。
やっぱり、あの紙をめくる感覚が無いことに違和感を憶えていた。
しかし、音楽もCDよりもダウンロードで購入することが多くなった。
CDはもとよりレコード世代のシッポでもあるワタシからすれば、これも最初はなかなか抵抗感のある購入方法だったが、それが今では当たり前になりつつある。

何事も、最初は壁。
でも、乗り越えてしまえば、それは階段。

・・・というわけで、今回電子書籍を購入したわけで。
そして最初に購入するなら、まだ頭が柔らかい頃に感銘を受けた、自身にとって無垢な作品がいいだろう・・・ということで、「69-sixty nine-」を購入したのだった。

ダウンロードしたら、作品はibookの中に収まった。
すると、電子書籍サイトwookで発表していて、以前試しに自分自身でダウンロードしていたワタシの作品たちと同じ棚の中に並んでしまった。



無名のアマチュア作家の作品と、日本有数の人気作家の代表作が並んでいる。
これもある意味、電子書籍のメリットか?

・・・いや、デメリットだと思う。
不必要な勘違いを起こしてしまいそう(笑)

●電子書籍サイト「wook」
http://rikiru.wook.jp
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする