齢仙寺雑記帳

滋賀県にある臨済宗妙心寺派のお寺、齢仙寺の日々のお話

4月のことば 「心如水(しんはみずのごとし)」

2015年04月12日 | 今月の言葉
花冷えで着るものに悩むこの頃ですが、みなさま体調を崩されていないでしょうか?

さて、少し遅くなりましたが今月のことばです。

今月のことばは、

「心如水(しんはみずのごとし)」

水は方円(四角と丸)の器に随(したが)うといいます。
四角い器(うつわ)だと四角におさまり、丸い器だと丸くおさまる。
形だけでなく、川に流れる水は浅瀬をさらさらと流れ、淵(ふち)はゆったりと流れる。
色が付くこともある。

しかし、水の性質は変わらない。
「心」もそうである、ということです。

この語の意は
「心は水のように清らか」、「心は状況によりこだわり無く対応する」と解されます。

ここでいう「心」は、「一時(いっとき)の感情的な心(こころ) 」でなく、「真理に通じる心(しん)」

迎合的行動でなく、本来の融通無碍(ゆうずうむげ、とらわれないこと)の心の様(さま)を水を用いて説いているのです。


四月になり、いろいろな身辺の変化があると思います。

毀誉褒貶(きよほうへん:褒めるけなすなどさまざまな評判)に惑(まど)わされることなく、正しい融通無碍に生き切る自分でありたいものです。


お知らせ
四月十八日 お汁講

平成二十四乙未卯月


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