1月の21日から23日の3日間、9月のインドネシア国体に出場する東ジャワ州代表チームの選手選考のセレクションが東ジャワ州のスラバヤで行われました。
この選手選考のセレクションにあたり、野中総監督は20日にスラバヤに入り、選手選考のセレクションに立会い、今回の強化練習で使用する「野球グランド」また「Gym施設」「スイミングプール」「陸上競技場」そして「ビーチバレー用の砂グランド」などの視察を行いました。
また「強化練習のスケジュール」「段取り」「用具等」の細かい会議を行って24日夕刻にバリ島へ一時帰郷・・・
いよいよ・・・
肝心のインドネシア国体決勝大会に向けた東ジャワ州代表チームの強化練習は2月12日より開始されます。
尚・・・
選手選考のセレクションで選出したメンバー数は22名になり、この22名で強化練習を開始。しかし、インドネシア国体決勝大会への出場メンバー数は18名と規定されており、数ヶ月後には、この22名のメンバーが18名に絞られます。
また・・・
昨年の7月に開催されたインドネシア国体予選大会とのメンバー構成を比較してみると、レギュラー選手だった2名の選手と補欠選手2名の合計4名の選手が仕事や出場年齢規定により今回のチーム編成から外れ、東ジャワ州の次期代表候補である15歳のジュニアクラスの主要選手を5名程「育成の狙い」を持って参加させているのが大きな特徴になります。
そして・・・
今回使用する各施設の画像を紹介してみるます。
日本の施設と比較してみて頂けるとインドネシア国内の諸事情が、鮮明にお分かりになると思いますが、今回使用する施設は、本家本元であるインドネシア代表ナショナルチームが各国際大会に向けての強化練習で使用する施設よりもレベルが高いです。
インドネシア国内では国際基準を満たす広さを持つ野球グランドは3箇所しかありません。2004年の国体決勝大会、そして昨年の東南アジア競技大会で使用されたスマトラ州のパレンバン、そして同じく2008年の国体決勝大会で使用された東カリマンタン州のサマリンダ、そして、東ジャワ州のスラバヤになりますが、今回の東ジャワ州代表チームの強化練習は、国際基準を満たす野球グランドと他の主要な施設を併設する「国立スラバヤ大学」という大学を使用します。
↑ 国立スラバヤ大学
↓ キャンパスへの入り口
まず、野球グランドですが、両翼95m、センター122mの国際基準(インターナショナルクラス)のグランドになります。只、悲しいことに「国立スラバヤ大学」には野球部が無いため、と言うか・・・この「国立スラバヤ大学」は教員養成が主となっており選手養成が主ではないとのことで、この要因から、ここ数年間は野球グランドは使用をされておらず、結果として、外野に関しては未開のジャングル状態になっています。内野にしても凹凸がありますが、強化練習開始までに草刈をはじめとし各メンテナンスを施して万全に対応します。
また、強化練習にあたっての選手達の合宿所ですが、強化練習開始から3ヶ月間の期間は、選手によっては仕事休職や学校休学の許可が降りないため、簡易的合宿所として野球グランドのバックネット裏に設置されている部室?のような建物を使用し、コーチ及び数名の選手達がこの部室?で生活をします。その後、4ヶ月目に全選手の休職許可、休学許可が整った段階で「一軒家」もしくは「現地人用ホテル」などにて本格的な合宿体制を取る予定です。
でわ、野球グランドの画像をUPしてみますのでご覧下さい。
緑のボードがセンターバックスクリーン
3塁後方よりホームを見た画像
ホームベースから見た画像
バックネット裏の部室?
Gym施設から野球グランドを見た画像、Gym施設と野球グランドの中間に野外ホッケーグランドがあります
この「国立スラバヤ大学内」の野球グランドは、2003年から2004年くらいに建設されたらしく、完成当時は、MLBに真似て、内外野ともに芝生を張り、ピッチャーマウンド、ホームベース周りや各塁の周り、そして、ダイヤモンド内の走者が走る部分が赤土になり、グランドのフェンスに沿ってアンツーカーが敷かれランニング対応が施されていた綺麗なグランドでした。その後、数年間は小規模な野球やソフトボールの大会に使用されましたが、ここ近年は未使用状態になっています・・・非情にもったいないです。
冒頭でも述べましたが、本家本元のインドネシア代表ナショナルチームの強化練習にも十分過ぎる程のレベルと環境を備えています。
実際、2007年の東南アジア競技大会に向けたインドネシア代表ナショナルチームの強化練習では、この「国立スラバヤ大学」を使用する予定だったのです。
しかし、インドネシア代表ナショナルチームの選手構成メンバーの90%がジャカルタ在住の選手達になるため、強化練習の場所を地方州のスラバヤに移動させた場合、ジャカルタ在住選手達の休職、休学がネックとの理由付けから「国立スラバヤ大学」での強化練習は夢と消えたのでした。
やはり、ここでもメインであるDKIジャカルタ特別州に大きな重みが置かれ、地方州などは全く軽重されてきた傾向が出ています。これらはインドネシア野球界の体質と、簡単に片付けてしまえばそれまでですが、国際大会参戦における「優勝奪取」という本質が多くの不利尽な要因によって建前だけで終わってしまっています。
まさに・・・
的を得ている様で、得ていない成長を重ねてきた”底抜け脱線インドネシア野球”を象徴しています。
今後、この様な部分を修正していくにおいても、東ジャワ州代表チームや他の州代表チームの躍進が急務になる訳です。
次項では、強化練習に使用する関連施設の詳細を記してみます。