ぼちぼち、いきますかぁ。

2007-06-12 23:04:11 | つれづれ
草木も眠れぬ戌三時、今の午後8時半ごろですか。
青山霊園は通りから小高く盛り上がっているから、意外に静かであるけど、
六本木ヒルズ、東京ミッドタウンで明るく照らされている。
高層ビルを建設する際、青山霊園は、構想の中から小高く盛り上げて計画されたようだ。
暗く寂しいのが嫌いな亡骸は、明るく照らされて安らぐのだろう。

お花見以外忘れ去られた青山霊園は、静かで、
緑のしっとりとした香りと、虫の音に、癒される。
ところどころに、
作業途中なのか墓石の石材が、積まれたまま放置されている。
これじゃ、作業現場の工事資材と変わらない。
もっとも、積まれてかたちになれば、ありがたく手を合わして拝む対象になるっていう
業者の日本的な考えなのか。
そんなことが見えるほど、高層ビルに照らされて、暗くないのだ。
肝試しにはならなくて、判ってくれる彼女なら、とっておきのデートコースになるんでしょう。

そんな墓地、霊園で、驚かされるのは、
いきなり、がさっと音がして、こんな時間に墓参りの人がいたり、
後ろから、すーっと、自転車が近付て来て、すーっと通り過ぎたり、
やっぱり人間だ。

水の音がちょろちょろ、ちょろちょろ、するので見ると、金網のある用水路。
どこから水が流れてくるのかな、と思い、音のする方を眺めたら、人の影。
明るいといっても、街灯が並んで照らしているわけでないので、
その人の影に目を凝らすと、股間の部位だけが黒く、全身、一色の肌色。
は、だ、か?裸族!?
6月の陽気、仁王立ち、体を洗っていらっしゃたのだ。

都会のジャングルで、緑に囲まれ、体をのんびり洗うパラダイス。

はだか天国、ジャングル風呂かぁ。
都会のオアシスを見た。

まさか、港区青山、六本木ヒルズ、東京ミッドタウンのお膝元、
東京タワーも頭の先ちょを覗かせて、
開放的に屋外で緑に囲まれ真っ裸でいられる場所があるなんて。

墓地に沿った外苑東通りには、エンジンを駆けっぱなしのタクシーが並び、
運転手さんがシートを倒している。
どうやらお墓の下よりぐっすり眠っているようだ。

あ~っちいなぁ、といえば、熱帯夜?

2007-06-12 01:26:47 | 談春
燃えて熱いといえば、火事だし、
灼けるように熱い砂漠に、らくだ、だ。

観ていて焼き殺されるかと、思うほど。


立川談春独演会
2007年6月11日(月)19時~
イイノホール

「厩火事」
~仲入り~
「らくだ」


藤原さんと陣内さんの話、
視聴率、関西で40%を越えたからにはネタにしなくちゃ、から
七歳年上の姐さん女房、稼ぎのよい髪結いのお咲さん、

「厩火事」

なんでしょう?
紺屋高尾にでてくる高尾太夫と藤原さんは重なりますか。
現代(いま)に置き換えると、そういうことですか?
久蔵が陣内、最下層の紺屋の職人と、これも重なりますか。
しっくりきません、
談春さんの「紺屋高尾」は好きですが、
今夜は「厩火事」に賛成です。

旦那さんとか周りがうちのひとのことを、
腕がいいから心を入れ替えて仕事に励めばと言いますが、
うちの人は一生懸命とかしたことがないんですよ。
苦労、努力の皺のない、
そんな灰汁のなさが、かえって渋みを感じさすんです。
そこに女は惚れるのよ、私も惚れたんだから、
お咲さんは、仲人の旦那にそんなのろけをいってしまう。

やくざでなく、やくざっぽいところが、いい、とも。

これ、誰のことをいっているんでしょうね。
えっ、そ、それは、談春版お咲の亭主ことですね。

偉い人に限って陰険だ、
お咲さんの、妄想、
孔子先生が、
石抱き、水車責め、をする拷問シーンが、
○語道断、可笑しかった。

もう可笑しくてお腹がピクピクしました。
大袈裟にピクピクしました。

二席目、

もう、いつ談春さんの「らくだ」に会えるかと、
蜃気楼を追うように彷徨っていたら、
虎ノ門、イイノホールで会えました。

やっぱり、どすが効きますね、談春さんは、
やくざっぽいからなんですか、お咲さん。

「らくだ」をさげまで聴くのははじめてです、しかも目の前で。
屑やの久六があそこまでいってしまうんですね。
丁の目の半次は、酔うとあんな人だとは。

いやぁ、熱かった、今晩は。
二席とも談春師匠の両脇に汗染みが、
そんな間近で観ることが出来ました。

今晩が、熱帯夜じゃねえか。