ラックストーン・レコード雑記帳 - アート・和菓子・音楽

ラックストーン・レコード主人、山口'Gucci'佳宏がアート、和菓子、音楽などなど、徒然なるまま書き綴る、まさに雑記帳。

今日の美術展 [平成二十年八月十五日]

2008年08月15日 | fine arts
残暑、厳しいですね。今日は近郊をプラプラと巡り、最期に "art & river bank" へ向う途中の多摩堤通りは河辺の風が心地良く、夕焼け (写真) がとても綺麗でした。

今森光彦写真展「里山」未来におくる美しい自然 於: 大丸ミュージアム・東京
自然を撮影する写真家、今森光彦氏が「里山」の風景を撮った写真展です。「里山」と言う言葉を最近良く聞きますが、まぁ、昔の山里の田舎、そんな里山の光景を撮った写真の数々は美しいに決まっています。自分が眺めることの好きな空や雲もそうですが、この世の中に自然の美に勝るものは無いですね。昨今、この里山を如何に残していくかが問われています。しかしながら、便利なものを求める続ける人の社会に於いては対極と言える里山の生活、難しいでしょう。いろいろと考えなければならないと思いますが、人それぞれが自然に対して今、自分に出来ることをすることが大切で必要に違いありません。

↓ 大丸ミュージアム ↓
http://www.daimaru.co.jp/museum/

今森光彦写真展 昆虫4億年の旅 於: 東京都写真美術館
続けて今森光彦氏の写真展へ。こちらは昆虫を撮った写真の展示です。良くこれだけ珍しい昆虫の写真を撮ったものだと感心するばかりでした。しかも、昆虫達の特徴が存分に写し込まれていて素晴らしいです。美しく面白い昆虫達、まさに生命の神秘を感じました。特に草木などに身体を似せる擬態は生き抜く為の生命の進化、凄いですね。前記の「里山」もそうですが、被写体となっている自然の力の強さは大きいです。

↓ 東京都写真美術館 ↓
http://www.syabi.com/index.shtml

よみがえる日本の美「花伝」草心書花土 於: ウェスティンホテル東京
まぁ、ホテルが開催する、ちょっと大ゲサ感のある展示です。チャリティを目的としたイヴェントでもあるので致し方ないのかもしれませんが....。活花、備前焼、書をコラボレイトさせた作品が並んでいました。確かに佐藤啓幽氏の古代文字を元にした書、そして備前焼の人間国宝の方々の作品に活けられた前谷裕一氏のディレクションによる草花は厳かで渋い佇まいを醸し出し、涼しげで落ち着いた空間が演出されていましたね。

↓ ウェスティンホテル東京 ↓
http://www.westin-tokyo.co.jp/

thinking about dog's death #07 於: art & river bank
このブログでも度々、登場している写真家、森澤ケン氏から案内状が届いたので行ってきました。"dog's death" =「犬死に」、今日8月15日、終戦記念日に因んだ展示です。森澤ケン氏は彼の祖父、森澤勇氏が撮影した勇氏の弟、龍夫氏の子供時分、そして出征時、決意を記した遺書まで、新たにプリントした写真を展示していました。龍夫氏は出征され、そのまま還らぬ人となったそうですが、写真の全てに笑顔で写っている姿を見ると、やはり感慨深いです。写真は古いだけでも趣があるのに、それらには深い意味もあり、より一層、重みを感じますね。戦争がどうのこうのと言うだけではなく、先人達が創ってきた社会、人が歩んできた歴史を、自分達はしっかりと学び、考えなければなりません。それが、今の自分を確立し未来へ向うことだと思います。

↓ art & river bank ↓
http://art-and-river-bank.net/