ラックストーン・レコード雑記帳 - アート・和菓子・音楽

ラックストーン・レコード主人、山口'Gucci'佳宏がアート、和菓子、音楽などなど、徒然なるまま書き綴る、まさに雑記帳。

今日の美術展 [平成二十年八月十九日]

2008年08月19日 | fine arts
暑さがぶり返しですね。でも風は幾分、涼しくなってきた様に感じます。

帝室技芸員と1900年パリ万国博覧会 第1期 於: 宮内庁三の丸尚蔵館
1900 (明治33) 年にパリで開催された万国博覧会へ皇室及び宮内庁が関わって日本から出品された絵画や工芸品の数々とそれらを作成した当時の皇室技芸員の方々による作品が4期に渡りの展示されています。パリ万国博覧会は19世紀最期の万博として盛大に行われ、日本も美術工芸に於いて積極的に参加したそうです。今回、展示されていた品々はやはり当時の最高峰の作家による素晴らしい目を瞠る様なものばかりでした。当時の日本に於ける美術工芸の粋、きっと日本の威信を懸けて作られたものでしょう。どれもが凄い作品でしたが、中でも自分の目を惹いたのが、伊東平左衛門氏による「日本貴神殿舎設計図」、日本建築の意匠を紹介することを目的に作成された仮想の建築図案で、非常に精密な図面に加え、日本画的要素も含まれていて高い画力により描かれていました。他には清風與平氏の陶磁器や川島甚兵衛氏による西陣織にも魅せられました。続きの展示が楽しみです。

↓ 宮内庁三の丸尚蔵館 ↓
http://www.kunaicho.go.jp/11/d11-05.html

青山裕企 undercover 於: 和田画廊
先日、トーキョーワンダーサイト本郷で青山裕企氏の写真シリーズ「ソラリーマン・オリンピック 東京 2008」を見ましたが、今日、見たのは "undercover" と言う一連の写真作品です。制服を纏った女の子の写真。顔は写されておらず、身体の一部、そして制服から覗く素肌。チラリズム、何とも言い難いエロさ、秘められたエロス、エロティシズムの際、危なげな清純、何かいろいろと妄想させる様な、かなりマニアックでとても面白い作品だと思いました。発想の妙ですね。結構、好きです。

↓ 和田画廊 ↓
http://www.wadagarou.com

尾張英之介 新作展 ゆる~~い世界で癒されてみませんか? 於: Gallery-K
クマ、ブタをモチーフとした、ゆるい感じのキャラクターを描いたナンセンスなイラスト的作品の展示です。途中、ギャラリーの工事を挟み、展示の前半に多くの作品が売れてしまった為、展示数が少なくなってしまったらしいですが....。普段は同じキャラのイラストでグッズを作って販売しているそうですが、今回はキャンバスに手書きの作品。かなりマンガチックな絵ではありますが、手書きの筆の線が良い雰囲気を出しています。そしてキャラの表情や添えられた言葉のネタに合わせたキャラを含んだ画面全体が楽しくて、目の付け処が絶妙ですね。こんな振り切った感じの作品はひたすら楽しくて良いです。

↓ Gallery-K ↓
http://www.gallery-k.net