ラックストーン・レコード雑記帳 - アート・和菓子・音楽

ラックストーン・レコード主人、山口'Gucci'佳宏がアート、和菓子、音楽などなど、徒然なるまま書き綴る、まさに雑記帳。

今日の美術展 [平成二十年八月十七日]

2008年08月17日 | fine arts
久々の雨の日と言う趣、涼しい一日でした。で、今日は久しぶりに電車で遠出、高崎まで行って来ました。

Kumi Machida ことばを超えて語る線 第1部 日本の線描 第2部 町田久美 於: 高崎市タワー美術館
7/31に西村画廊で町田久美女史の新作展を見ましたが、今日のこの展示は町田女史の初期作から近作までと、日本画の名画の数々を紹介しています。先ずは近代日本画に於ける大家の方々による名作の数々が並んでいました。企画主旨に準ずる線に力があり美しい作品ばかりです。上村松園女史の美人画や小林古径氏の兎図など、魅せられる作品が多く、中でも「鳥獣戯画」を踏襲して描いた様な安田靫彦氏の「かちかち山」は楽しい作品でした。そして続いて町田久美女史の作品展です。日本画としてみたら自分としては否定したい気持ちとなりますが、もはや町田久美女史の作風は日本画の技法を使用した現代ポップ・アートで、描かれたシュールな画面には何故かとても惹かれます。一見、薄く不気味に見えるその画面、題材を思い付く発想力も凄いと思います。また、町田女史の作品からは、ただ日本画の技法で描いているばかりでなく、日本画の技法を深く研究した高い技巧力を持っていることも伺えます。素晴らしい才能でしょう。まぁ、難しいと思いますが、町田女史が描いた真っ当な日本画を見てみたいものです。今回、初期のイラスト的な作品が興味深かったです。町田久美女史の作品に自分が惹かれるのは、根本的に自分がアングラでシュール、不気味なものが好きだと言う趣向によることなのでしょう。今日、町田女史の絵を見ていて自然と太田蛍一氏の作品が思い浮かびました。面白いです。

↓ 高崎市タワー美術館 ↓
http://www.city.takasaki.gunma.jp/soshiki/art_museum/t/index.htm