(西中眞二郎)
○ そもそもの発端からは離れたる議論が続き我も酔いたり
町内会の寄り合いや友人同士の飲み会などに取材した作品でありましょうか?
〔返〕 そもそもの発端などとは無関係なにが何でも審議拒否する 鳥羽省三
(髭彦)
○ そもそもが平和利用の能はざる魔物なりけりNUKEといふは
つい先年までの福島県は保守党政治家の金城湯池であり、利権がらみの彼らを福島県民の大半が支持し、国会壇上に送って来た歴史を忘れてはいけません。
しかしながら、彼らの間から原発誘致の話が持ち上がった当初、設置予定地の漁民を中心とした少数の県民の間から原発誘致反対の声が上がったことは確かな事実であり、その反対派の人々を「福島の東北経済圏からの離脱に反対するような気違いども」呼ばわりして誘致話を強引に押し進めようとする、強欲で無定見な保守党政治家どもやその取り巻きどもを県民の大半が支持し、原発誘致話に同調したことも事実である。
私は東北出身者として、極めて素朴な感想を述べさせていただきますが、私たちの周囲に居る東北出身者の中で、最も威張って居て、最も厭らしいことを口にしていた輩は福島県出身者であった。
かつての彼らの口癖は、「福島県民はもはや東北地方の人間ではない。これからの輝かしい発展が予約された首都圏経済圏の人間である」ということであった。
したがって、「そもそもが平和利用の能はざる魔物なりけりNUKEといふは」という発想は、やや遅きに失したような感じが否めません。
〔返〕 そもそもが県民総意と言うべきか福島原発誘致したのは 鳥羽省三
(不動哲平)
○ 大根の葉っぱの音が聞きたいと言いだしたのはそもそも君だ
作中の「君」は、同じ「そもそも」でも随分とくだらないことを「そもそも」「言いだした」ものである。
でも、よくよく考えてみると、「大根の葉っぱの音が聞きたいと言い」出すことは、「福島県の経済発展の為に原発を誘致せよ!」などと言い出すことよりは、よほど罪の無いことなのかも知れません。
〔返〕 「大根の足より太い君が好き!」と言ったのはあんたなんだぞ! 鳥羽省三
(五十嵐きよみ)
○ そもそもは何日だったか海の日はできてほどなく移動を始める
アーネスト・ヘミングウェイに『移動祝祭日』という傑作がある。
私は、作中の「海の日」などが設定された当初、これらの祝日は、いわゆる「移動祝祭日」として設定されたものと理解していた。
しかしながら、俗に謂う「移動祝日」には、下記の如く三通りのパターンがあり、我が国の「海の日」や「成人の日・敬老の日・体育の日」は、“ハッピーマンデー制度”に基づくものであり、下記の①に相当するものである。
① 曜日を祝日にしているため移動祝日となるもの。
② 国で採用する暦法以外の暦法で決定するため移動祝日となるもの。
③ 天文事象に基づいて決定するため移動祝日となるもの。
〔返〕 そもそもはあの日だけの慣わしが年がら年中チョコレートを貰う 鳥羽省三
(鳥羽省三)
○ そもそもはおべべ召されて宮参り今はの果の白足袋黒足袋
本作は、お七夜の「宮参り」から始まって葬儀まで続く、人としての通過儀礼を題材にした作品である。
作中の「黒足袋白足袋」とは、葬式や通夜などでお焼香をする際に呟く言葉である。
喪家の方々を前にして、「黒足袋白足袋、黒足袋白足袋……」と、口をあまり大きく開けないで言うと、「このたびはご愁傷様で云々」と聞こえるのだとか?
〔返〕 そもそもは消しゴム貸してやったのがそれから切れぬ梅ちゃんとの仲 鳥羽省三
○ そもそもの発端からは離れたる議論が続き我も酔いたり
町内会の寄り合いや友人同士の飲み会などに取材した作品でありましょうか?
〔返〕 そもそもの発端などとは無関係なにが何でも審議拒否する 鳥羽省三
(髭彦)
○ そもそもが平和利用の能はざる魔物なりけりNUKEといふは
つい先年までの福島県は保守党政治家の金城湯池であり、利権がらみの彼らを福島県民の大半が支持し、国会壇上に送って来た歴史を忘れてはいけません。
しかしながら、彼らの間から原発誘致の話が持ち上がった当初、設置予定地の漁民を中心とした少数の県民の間から原発誘致反対の声が上がったことは確かな事実であり、その反対派の人々を「福島の東北経済圏からの離脱に反対するような気違いども」呼ばわりして誘致話を強引に押し進めようとする、強欲で無定見な保守党政治家どもやその取り巻きどもを県民の大半が支持し、原発誘致話に同調したことも事実である。
私は東北出身者として、極めて素朴な感想を述べさせていただきますが、私たちの周囲に居る東北出身者の中で、最も威張って居て、最も厭らしいことを口にしていた輩は福島県出身者であった。
かつての彼らの口癖は、「福島県民はもはや東北地方の人間ではない。これからの輝かしい発展が予約された首都圏経済圏の人間である」ということであった。
したがって、「そもそもが平和利用の能はざる魔物なりけりNUKEといふは」という発想は、やや遅きに失したような感じが否めません。
〔返〕 そもそもが県民総意と言うべきか福島原発誘致したのは 鳥羽省三
(不動哲平)
○ 大根の葉っぱの音が聞きたいと言いだしたのはそもそも君だ
作中の「君」は、同じ「そもそも」でも随分とくだらないことを「そもそも」「言いだした」ものである。
でも、よくよく考えてみると、「大根の葉っぱの音が聞きたいと言い」出すことは、「福島県の経済発展の為に原発を誘致せよ!」などと言い出すことよりは、よほど罪の無いことなのかも知れません。
〔返〕 「大根の足より太い君が好き!」と言ったのはあんたなんだぞ! 鳥羽省三
(五十嵐きよみ)
○ そもそもは何日だったか海の日はできてほどなく移動を始める
アーネスト・ヘミングウェイに『移動祝祭日』という傑作がある。
私は、作中の「海の日」などが設定された当初、これらの祝日は、いわゆる「移動祝祭日」として設定されたものと理解していた。
しかしながら、俗に謂う「移動祝日」には、下記の如く三通りのパターンがあり、我が国の「海の日」や「成人の日・敬老の日・体育の日」は、“ハッピーマンデー制度”に基づくものであり、下記の①に相当するものである。
① 曜日を祝日にしているため移動祝日となるもの。
② 国で採用する暦法以外の暦法で決定するため移動祝日となるもの。
③ 天文事象に基づいて決定するため移動祝日となるもの。
〔返〕 そもそもはあの日だけの慣わしが年がら年中チョコレートを貰う 鳥羽省三
(鳥羽省三)
○ そもそもはおべべ召されて宮参り今はの果の白足袋黒足袋
本作は、お七夜の「宮参り」から始まって葬儀まで続く、人としての通過儀礼を題材にした作品である。
作中の「黒足袋白足袋」とは、葬式や通夜などでお焼香をする際に呟く言葉である。
喪家の方々を前にして、「黒足袋白足袋、黒足袋白足袋……」と、口をあまり大きく開けないで言うと、「このたびはご愁傷様で云々」と聞こえるのだとか?
〔返〕 そもそもは消しゴム貸してやったのがそれから切れぬ梅ちゃんとの仲 鳥羽省三