日本人が知らない日本の英語教育の秘密
Basic Englishの基本16動詞は日本語の当用漢字のようなもの!
場面に応じた自由な英会話をする場合には、「よく働く動詞」の守備範囲と応用範囲を徹底的に学ぶ必要がある!
多くの人が「自由に英会話が話せる」には、なるべく多くの単語を覚えることが欠かせないと考えているが、これはある意味で間違っている。
イギリスの言語学者、C. K. Ogden (1889-1957)は、たった850語が20,000語に相当する働きをするとし、Basic Englishというものを提唱した。この内動詞だけに注目すれば、動詞はたった16だ。彼は無制限な語彙を使わなくても、英語は一定の範囲の基礎語の組み合わせで多様な意味を表し、かつ英語にはそのようなことばを好んで使う傾向があるとした。
【今日の学習】
私は、拙書ムリなく身につくイメトレ英語学習法の記事で、以下のように述べました。
● 何年も英語を学んで、どうして「getする」と叫ぶのか?
最近、若い人たちの間で,「何かを get する」といった表現が流行っている。あるいは「何かを catch する」「何かを open する」「何かを help する」「何かを make する」など。私はこのような表現を耳にすると、滑稽というよりも悲劇的な感じすら受ける。これが何年も英語教育を受けてきた成果だとすれば、日本の英語教育とは何だったのかと心が痛む。どうしてこのような変な日本語が流行るのか考えてみると、興味ある事実が浮かんだ。
● 「漢文」の発想が根底に流れる !?
下にあげたのは学生時代に誰もが学んだ5文型の表だ。この表の「カナ」の部分を見ていただきたい。第3文型における be 動詞の部分の「デス」をのぞいて、すべての文型で動詞部分に「スル」というカナがふられていることに気づかれると思う。
(1) S + V She drinks.
~ハ ~スル
(2) S + V + O She drinks milk.
~ハ ~スル ~ヲ
(3) S + V + C She is happy.
~ハ ~デス ~ナ
(4) S + V + O + O She gives me milk.
~ハ ~スル ~ニ ~ヲ
(5) S + V + O + C Milk makes me happy.
~ハ ~スル ~ヲ ~ニ
これは、実は漢語の熟語に「スル」という言葉をつけて日本語にとけ込ませた工夫と同じものだ。
調査する 読書する 考慮する 学習する 探検する
getスル catchスル helpスル openスル kissスル
「調べる」「読む」「考える」「学ぶ」「口づけする」といった和語以外に、当時の先進的な漢語を使うために生み出したのがこれだ。和語はプライベートに、逆に「スル」をつけた漢語はちょっと襟を正した表現であることは言うまでもない。当時の中国(漢)という先進文化へのあこがれから、漢語に「スル」をつけて表現したことと、若い人が英語へのあこがれから「getする」などと表現する流行はあまりにもよく似ている。
「getスル」と叫ぶ若い人たちは、英語を使っているような錯覚をしているが、実はこれは英語とは無関係な、漢文伝来の手法に従っているだけなのだ。
● 「somethingをget する」から「get something」へ
このことについては後で詳しく説明するが、大切なことなのでここで少し述べておく。
たとえば、「somethingを get する」ではなく、単にget somethingという英語発想を持てば、簡単に英語世界に身をおくことができる。
(日本語の発想) → (英語の発想)
something をgetスル → get something
それこそ身の回りには、「getしたいもの」はいくらでもある。単にそれを get something という語順にするのはそれほどむずかしいものではないと思う。
たとえば、テレビ番組では「一等賞をget!」「若い女性を get!」「お金を get!」「風船を5つ get!」などと言っているが、それをget something にするだけで,英語になるのだ。
get something
↓
get the first prize
get a young girl
get money
get five balloons
これらを相手に命令口調で言えば、「~しなさい」と命令文となり、逆に、I will や I want to やI am sure toとか、 You must などのファンクションフレーズを前につけると「~するつもりだ」とか、「~したい」とか、「きっと~する」「~しなければならない」という意味となる。
ここではget the first prizeだけの展開例をあげとおくが、他のものもまったく同じだということは言うまでもないだろう。これがとっさにできたら。あなたは完全に英語発想に身をおいている。
I will get the first prize.
I want to get the first prize.
I am sure to get the first prize.
You must get the first prize.
また、「やったぜ」と意味を表したければ、現在完了形にすればいい。
I have just got the first prize.
英語の発想に身をおくというのは、実は簡単なことなのだ。
次ページの【イメトレ No.31】から【イメトレ No.39】まで、VO感覚の動詞フレーズをあげておいた。この内【イメトレ No.39】をのぞいて、すべて「よく働く動詞」、get, do, have, take, make, give, keepなどで、いかにさまざまな表現に使われているかを確認できるだろう。
Just go and get a young girl.
Just go and get a cold.
行けよ、風邪ひくよ
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第1ステップ 表現がどんどん広がる掛け算式の英会話上達法
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第2ステップ こう聞かれたらこう答える!
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第3ステップ ムリなく身につく
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ブログで英会話を 16の動詞で英語は話せる
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