埼玉で人気を博した「つけ麺」で、伝統を重んじる佐野に、衝撃と期待感を与えている店がある
【麺処 はつがい】
~ はつがい.Story。~
出身でもある佐野で建築関連の職に就いていたものの、心が湧き立つような「さらにやりがいのある仕事」がないものかと、その“何か”を日々模索する毎日。そこに舞い込んだ兄からの誘い。中華料理の腕と知識を持つ兄に、「埼玉で一緒にラーメン店をやらないか」と誘われ、偶然始めたのがラーメン。「ラーメン=佐野ラーメン」という基軸があったためカルチャーショックを受けつつも、必死に勉強と食べ歩きを続け、気付けばラーメンにどっぷりとハマっていた。兄とゼロから始めた朝霞のラーメン店は、徐々に評判を呼び、ラーメンマップを含めた各雑誌にも採り上げられ、週末は行列ができる人気店へと急成長を果たします。そこにやりがいを見出だすことができ、31歳になる今年('2010)、地元の佐野に自らの店を構えました。 伝統を重んじるこの地に、別の味やスタイルを持ち込み広めることの面白さと手応えを感じつつ、初谷さんのあくなき挑戦は止まるところを知らない。
店の雰囲気
お店は県道67号線(例幣使街道)、浅沼町交差点付近のとちぎコープの裏通りにあります。ゆったりとくつろげるようにと、通路や席の間隔を広めにとった開放感のある店内。庶民派の老舗が多い佐野ラーメン店とは一線を画します。
一問一答
Q.店名の由来は?
A.センスがないので、そのまま名前を使いました
Q.ラーメンを作る上で一番こだわっているところは?
A.毎日同じことを続けることですかね。当たり前で、簡単なことのように思えますが、これが一番大変です。
Q.店主にとってラーメンとは?
A.本気で打ち込めるものです。ラーメンの事を考えていると、心がグッと熱くなります
Q.将来の展望は?
A.佐野の街につけ麺という文化を根付かせたいですね。今の自分のスタイルを貫いて、佐野の街をもっともっと活性化させていきたいです。
Q.好きなラーメン店は?
A.池袋の『ドリルマン』が好きです。麺は抜群に旨いし、接客も完璧だと思います。県内では『田村屋』さんです。佐野出身なものですから、やはり佐野ラーメンは素直に美味しいと感じてしまいます。
Q.店主がオススメするメニューは?
A.塩ラーメンにも自信があるのですが、濃厚豚骨魚介の「つけ麺」です。
ではその自慢のつけ麺を作っていただきましょう
調理の様子
客席同様、広々とした厨房。まずは器に醤油ダレ、酢、韓国唐辛子、魚粉等を入れ、さらに短冊状に切ったチャーシューや穂先メンマなど、具はすべて器の中へ。そして約7分半かかるという極太麺の茹で上がりを待って、冷水で締め、盛り付け、ドロ系スープを注ぎ込み、
つけ麺〔680円〕
麺の特徴
佐野実氏直々に学び、自ら考案したレシピを朝霞の製麺所へ依頼し、直送している極太ストレート麺。表面の粒子は全粒粉によるもので、小麦の香りをより一層際立たせています。食感はツルもち。歯応えにも弾力があり、コシも十分。その一口一口に貫禄を感じる。
スープの特徴
粘性のあるスープは、ゲンコツ、鶏ガラ、豚足等の大量の動物系素材を10時間以上炊き込み、煮干、鯖等で仕上げる。動物系と魚介系ががっちりと噛合い、味わいにしっかりとした芯を残します。魚粉によるザラ付きもなく、滑らかな口当たりで、実に高い完成度を誇る。
トッピングの特徴
ロースとバラ肉の2つの部位を煮込んだチャーシューは、炙りを入れ香ばしさを引き出し、自慢の濃厚スープに良く絡むようにと、短冊状に切って用いられる。他には歯応えを残した穂先メンマとネギ。これらトッピングが器の中にゴロゴロと多めに入る。
※焼き石、あつもりのサービスあり
水餃子(胡麻ダレ/ポン酢ダレ)〔300円〕
特徴
一枚一枚手伸ばしのもっちりとした厚い皮と、野菜の甘みを生かし、あふれるほどジューシーな旨汁が詰まった店主自慢の餃子。佐野地方ならではのボリュームのある味わいがたまらない。テイクアウトOK
お客様へのメッセージ
家族連れはもちろん、女性一人のお客様にも入りやすいような接客を心掛けています。はつがいのつけ麺をぜひよろしくお願い致します。
店舗Data
住:佐野市富岡町1528
休:水曜日/第3木曜日
営:11:30-14:30/17:30-22:00
他:午前の部及び日・祝は禁煙
修:麺屋 はつがい
開:2010年3月
他メニュー
辛つけ麺 坦々つけ麺 豚骨醤油らーめん
辛いらーめん 醤油らーめん 塩らーめん
焼餃子 など
※はつがいさん取材協力ありがとうございました。