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ぽわわーん日記

「トニー滝谷」

2005年04月14日 | 映画
とても痛い映画でした。

ピンと張り詰めた透明感。
息がつまりそうなほどの孤独。
こころの底がストンと落ちてしまったような空虚感。

幸せを感じるとき
次の瞬間には、失う恐怖が襲ってくる。
それならば、知らないほうが楽だと
ずっと思っていました。
身の丈に応じてほどほどでいいやと。
バランスを上手にとれない私は
自分の中にある振り子に、私自身が右に左に振られるのです。
軸がどこかのか分からなくなる。
それならば、知らないほうがいい。

トニーは知ってしまった・・・・。

とても痛い映画でした。

でも、こころのフタを閉めたまま生きていくほうが
もっともっと痛いことだと気づかせてくれる映画でした。
こころがあるから人間なんだもの。


原作:村上春樹 出演:イッセー尾形 宮沢りえ


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