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ぽわわーん日記

四つのトゲ

2007年02月22日 | ひとりごと
「星の王子さま」は不思議な物語だ。
子供向けとばかり思っていたけど大人になって読んでみると奥深い。

星の王子さまとバラの花の恋は切ない。

王子さまの星にどこからか花の種が飛んできて芽を吹いた。
みたことのはない芽を王子さまはつきっきりで見守る。
やがて大きな蕾をつける。
ある朝とうとう顔を見せる。
「ああ、美しい花だ!」
と花に夢中になるのだけど、花は美しさをハナにかけ王子さまを苦しめ出す。
王子さまは振り回されてクタクタになり
花と別れ星を去る決心をするのです。

だけどね、

「ぼくは、あの時、なんにもわからなかったんだよ。
 花の言うことなんかとりあげずに、することで判断しなけりゃ、いけなかったんだ。
 ぼくは、あの花のおかげで、いいにおいに包まれてた。
 明るい光の中にいた。
 だから、どんなことになっても、花から逃げたりしちゃいけなかったんだ。
 ずるそうなふるまいはしてるけど、根は、やさしいんだということをくみとらなきゃいけなかったんだ。
 花のすることといったら本当にとんちんかんなんだから。
 だけど、ぼくは、あんまり小さかったから
 あの花を愛するってことがわからなかったんだ。」

と回想するの。
とっても切ない。

バラの花も本当は王子さまを好きだった。
だけど、言葉に惑わされてお互いの本当の気持ちは伝わらなかったんだ。
うーん、切ない。

別れの朝、
「心配ないわ。」と四つのトゲを無邪気に見せるの。
本当はそんなちっぽけなトゲじゃ身を守れないって知ってるのにね。
「ぐずぐずしないで早くお行きなさい」
最後の最後まで弱みを見せられない花。
・・・・切ないよー。

王子さまが星を去ったあと、花はどうしてひとりぼっちの日々を過ごしたのでしょう?
と思うとますます胸が苦しくなるpowaでした。


数字や言葉に惑わされて物事の本質が見えなくなるのが人間。

「心でみなくちゃ物事はよく見えないってことさ。
 肝心なことは目に見えないんだよ。」

という言葉を胸に、心で感じたことを信じたいのだけど、
やっぱり難しい。
それなら、誤解のないように素直に言葉に出来ればいいのだけど、
それもやっぱり難しい。
難しく考えるからますます難しい。

こんな大人のために書かれた物語なのかもしれない。

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