估々

”估々”という喫茶店に入った。

木製の看板には「うつわ　珈琲」と書いてある。
図書館に近くの細い路地にありずっと気になっていた喫茶店。
「珈琲」という漢字は見ただけで香ばしい香りが漂ってくるようだ。
漢字って素敵だなーと思う。

入ってみると、店の一角に陶器が並んでいる。
”古伊万里　江戸”と札がついた鉢など素敵なうつわも。
もともとは古道具屋だったらしく、
店内には年代物の振り子時計や扇風機がいいかんじ。
手作りっぽいシンプルなステンドグラスもいいかんじ。
全体的にセピア色の喫茶店なのです。

フレンチトーストと珈琲を頼む。
フレンチトーストは伊万里焼の器に盛られ、
珈琲カップは上品な焼き物でちょこんと赤い朱塗りのスプーンを添えられていた。
かわいい！とうれしくなる。

うつわっていいなーと思う。
同じ食べものでも、素敵なうつわに盛られていると何倍もおいしくなる。
和のうつわって温度を感じる。
こころがほっこりする。

お気に入りの喫茶店を見つけた日はちょっぴりしあわせ。