謙信の遺言騒動から始まった御館の乱…
ここまで拗れてしまった景勝と景虎との関係は,もはや簡単に回復するはずもなく,結果的にはどちらかが滅ぶしかなかったことはある意味自然の流れだったのではないでしょうか。
仙桃尼の最後の説得により,降伏を決意した景虎。
彼にとって,我が子・道満丸を人質として景勝に差してでも降伏しようとしたことは,少なくとも人を信じる心を保つ最後のチャンスでした。
しかし,最後の希望となった道満丸は,景勝・景虎の和平を良しとしない輩の手によって葬られてしまいました。
劇中では首謀者がはっきりしませんでしたが,おそらくは北条に逃げ帰った景虎の腹心・遠山の仕業だったのだろうと推測されます。

景虎は,信じるべきでない者を信じ,信じるべき者を信じられなかった,ある意味かわいそうな人物だったのだと思います。
最後までたった一人景虎を裏切らなかった華姫の存在のみが,彼にとってのせめてもの救いというべきでしょうか。
「我,生き過ぎたり…」
あの世で親子三人,平和に暮らすことをお祈り申し上げます。

と同時に,玉鉄さん,相武紗季ちゃん,お疲れ様でした

どうでもいい話ですが,今回,仙桃尼が景虎に,「謙信公が景虎を養子に迎えた真の訳」を語ることによって景虎が降伏を決意した訳ですが,もしかすると,もっと早い時期に仙桃尼がこの話をしていれば,御館の乱はもっと早く終わっていたのではないかと思ったのは私だけでしょうか?