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趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

HoME6 : I. A Long-Expected Party (7)

2004-11-19 22:11:06 | Tolkien・HoME
今まで書くのを忘れていましたが,この時点では,トールキンさんは,新しい物語をまだ「指輪物語(The Lord of the Rings)」ではなく,「続ホビットの冒険(The sequel to The Hobbit」として書いていたのでした。

指輪については,当時(1938年2月)はまだ正式版ほどは危険なものではなかったようです。
The Ring: whence its origin. Necromancer? Not very dangerous, when used for good purpose.

ただし,
But it exacts its penalty. You must either lose it, or yourself.

無くしてはいけないものだったようです。また,
Ring must eventually go back to Make, or draw you towards it. Rather a dirty yrick handing it on?

指輪が自分の「意志」を持って,作った人の所へ帰りたがる,という設定も,最初からあったんですね。

古森については,Willowman(柳じじい=Old Man Willowの前身)に捕まって,トム・ボンバディルが出て来て,塚人(Barrow-Wights)が来るという,既に正式版の基本的なアイデアはできていたようです。

フロドという名前は,主人公になる前は,ビルボと一緒にエルロンドの所へ向かうトゥック家のホビットだったり,ブランディバック家のホビット(実はメリーの前身のMarmadukeのそのまた前身だったそうな)になったり。

これは私見ですが,最初からトールキンさんは「フロド」という名前のキャラクタに,何か重要な役割をさせようと思っていた(あるいはそんな予感がしていた)ような気がしますね。なにせ,ビルボの物語を1番信じた子ですし。

さて,いろいろアイデアを模索していたトールキンさんの「続ホビットの冒険」は,ここである転機を迎えます。
彼はStanley Unwinさんに宛てた手紙の中で,
But stories tend to get out of hand, and this has taken an unpremeditated turn.

何やら物語が勝手に暴走し始め,話が思わぬ方向へ向かっていたというような意味の事が書かれています。一体何が起きたのでしょうか? 続きは2章で。

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